山内寿美ーもう一度観てほしい、この1点。

「内皮」
75* 55* 4cm
ニットワンピース、ビーズ、メディウムほかミクストメディア
2025年11月の個展ではテーマを「内胞」とし、人の中身を表現しました。
長く身につけられたものには、身体の記憶や感情の痕跡が残存しているように感じます。それらを基布に、表面に
現れる球状の集合体により、今そうなっているであろう我々の「内側」を「外側」にひっくり返した様(さま)を表わし
ました。
このニットワンピースは長年愛用したもので、それがまるで自身の「第二の皮膚」として感じられ、制作に至ったも
のです。
(山内寿美)

昨年のインスタレーションを覚えている方もたくさんいらっしゃることともいます。この作品があのインスタレーションの出発点でした。大きな川のような内臓のような作品に多くの方が目を奪われていましたが、作家にとって原点の存在意義は計り知れません。

平塚啓-もう一度観てほしい、この1点。

タイトル「ブチハイエナ」
「死肉食」や「獲物の横取り」など、負のイメージが強い彼女ら(圧倒的なメス社会なので彼女ら、です)ですが、強
力な顎で動物の骨まで砕いて食べ、消化し、生命の循環の中で大きな役割を果たしています。
私は彼女らの愛らしい少し間の抜けた顔が好きで、昨年の個展の際に制作した作品が本作品です。
ちなみに「威嚇している」のか「あくびしている」のか、よく訊かれますが、どちらのつもりで制作したかは秘密です

(平塚啓)

平塚さんがハイエナに見る生命力をもう一度噛みしめてみたらきっと違った何かが見えてくるように思います。

もう一度観てほしい、この1点。

スペースプリズムは創業以来36年が過ぎました。
その間個展は一体いくつ開催したのだろうか。もうとっくに数えることすらできなくなっています。

数々の個展が終わった瞬間「何でこの作品残ってしまったんだろう」と悔しい思いを持ちこして次に行かなければならないことがしばしばありました。
いい作品だったのになぜ?
作家本人にもきっとその思いはある。もちろんプリズムと作家の思いには乖離がる。それでも心に残るチクリがあることに変わりはない。

今回そんな思いのある作品を27人の作家の皆さんに1点ずつ出品していただきました。もう一度観てほしい見どころを書いた文章を添えての展示です。
作家の思いを読んで作品をもう一度観て作家の切ない思いを絵の中に見てほしいと思います。明日からのブログにはそれぞれの作家が書いてくださった文も掲載予定です。

作家在廊予定
4/16(木)   14:00-19:00  加藤素子(加藤鉦次夫人)
17(金)    13:00-14:30  音部訓子
14:30-16:00  高北幸矢
18(土)   12:00-14:00  平塚啓
14:00-17:00  山内寿美
17:00-18:00  馬場陽子
19(日)    12:00-14:00  はまだのりこ
14:00-15:00  小山剛
15:00-16:00  水野清波
18:00-19:00  鈴木喜家
20(月)    13:00-15:00  サノエミコ
22(水)     15:00-18:00  御囲章
17:00-19:00  倉中玲
23(木)  12:00-15:00  石本真裕子
15:00-18:00  服部純栄
24(金)  15:00-17:00  溝渕美穂
25(土)     12:30-14:30  久野晴美
14:30-16:30  小山恵
*変更の場合は追ってお知らせいたします。

髙木伸彦 かけるやきものⅡー最終日

本日(4月12日)「髙木伸彦かけるやきものⅡ」は最終日です。(午後5時まで)
もう散り終わった桜は今日までプリズムでは舞っています。
来年も個展を開催予定です。夏になるか秋になるのか現在調整中です。

次回は「もう一度観てほしい、この1点。」を4月16日(木)から開催いたします。プリズムで個展を開催した26人の「この1点」への思いをもう一度観てください。

好きは大事ー高木伸彦かけるやきものⅡ

現在68歳の髙木伸彦さんは陶作家としてまだまだ駆け出しでもあります。
60歳で定年を迎えそこから本格的に勉強すべく瀬戸窯業高校の専攻科に行き見ていただくのに自分なりの合格点が出るまで腕を上げそこからの個展でした。

昨年初個展を開き今回はそれから1年3か月の2回目。
同じギャラリーで個展を開くには少し短い期間しかありませんでしたが、20代で始めた作家とは違い少し急ぎ足での開催はやむを得ないことです。

そうは言えこのお歳のほとんどの方がそんな無謀なことやろうとは思わないのではないでしょうか。定年後に学校に行くと言えば、よくそんな気になるなと返されたそうです。

還暦を過ぎてから次のステージに作陶を趣味ではなく作家として目指したいと考えた髙木さんの心がすでにアーティスティックだなと感動しました。
そして何より学校に入るまでの40年以上展覧会を膨大に見続けてきた髙木さんの作るものに興味津々。

想いと手のギャップもきっと面白い作品になるのだろうとの期待を裏切らない展覧会になっています。

3回目もすでに視野に入れているそうです。

形ー高木伸彦かけるやきものⅡ

桜の花びら1つとっても、角度を違えてみれば違った形が見えてくる。
モチーフは桜の花びらだからこそその見え方の違いを作品化するにあたり研究し尽くす。

自然が全てを教えてくれると工芸の作家もアーティストも時々語るのを耳にすることがある。

高木伸彦さんも自然観察をよくしていると言います。
だからこそ知る形の変化。

目で見たものを作品に落とし込んでいく醍醐味は作家のみが知る。

 

花吹雪ー高木伸彦かけるやきものⅡ

花筏・花吹雪のために制作したお皿(花びら)は約300枚。

全てたたら成形(粘土を板状にして型紙で形を切り出し、縁を持ち上げて皿にする)しています。型物にしなかったのは1つ1つ表情を変えるため。

手間暇をかけることでしか出せない表情も見てください。

花筏ー高木伸彦かけるやきものⅡ

今日あたり桜はほとんど葉桜になっていますが、会場には花筏を思うような展示がしてあります。

名古屋の銘菓「二人静」を載せてみました。

こんな優雅花見茶会やってみたいな。

全部お皿ですー高木伸彦かけるやきものⅡ

連日壁面展示の意図の説明を投稿してきましたが、展示してあるのは全てお皿です。お皿として使用していただくために髙木伸彦さんが制作しました。

季節柄・展示意図も含めてお花見的な使用例になりましたが、作品に料理やお菓子を盛りつけてみました。
髙木さんのお皿で美味しいもの食べてください。使用例写真募集しようかな。

今朝はまだ桜の花も満開は過ぎたもののまだまだ楽しめそうです。
今日は穏やかな晴天だし、お花見行きたいですね。
桜の花びらを模したお皿に花見弁当を取り分けるなんて粋です。
今日ならまだ間に合うなぁ、なんて未練がましく空を見上げ・・・。
はぁ・・・。

メタモルフォーゼー高木伸彦かけるやきものⅡ

この展覧会では1回目から2回目という時間の流れの中で「形」「作家本人」「時間」などメタモルフォーゼは色々見えてきます。

会場のメインは桜の舞い散る様子でまさに今現在なのですが正面の壁の反対側にあるのが濃いピンクのハートです。ちょうど半年ほど前11月ごろは山茶花の季節。これは山茶花の花びらが舞い散る様子を表しました。実際の山茶花の花びらはもう少しハートを長くした形なのだそうですが、リアリティよりお皿としてのバランスを考えてこの形にしました。

自然も時間の流れの中で同じ様子を見せ続けてはいません。季節は一気にではなくいつの間にか変わっていきます。それでも半年前とは全然違うということを展示してみました。