谷口広樹展ー森のそばで海を聴く

私の感性が鈍いのかもしれませんが・・・。

絵が私の語りかけてくる言葉が日々違う。
ちょっとした(と私が勝手に思っているだけかもしれないが)絵の具の濃淡が大して気にならなかったかと思うと、別の日大きな意味を持って私の目を離さない。

名古屋市美術館にあるキーファーの「シベリアの王女」とはもう20年以上もそんな仲になっている。

谷口さんのこの絵「森のそばで海を聴く」も昨日からそんな仲になりつつある。
この絵に関して言えば、今日は色の面にしか見えない。昨日はもっと具体的な意味が見えたのに。意味が消えてしまっている。キャンバスの織り目に入り込んだ絵の具の色が妙によそよそしい。

そうなると無性に追いかけてみたくなるのは悪い癖。

明日この絵は私に何を語りかけてくるのだろうか。
楽しみになっているのは既にこの絵の魅力に取り付かれた証拠なのかもしれません。

谷口広樹展ーききき

ギャラリストとして言うべきではないことを重々承知の上で「私の好きな作家ベスト3に入る」と公言して止まない作家谷口広樹さんの個展です。つまり私がもしかしたら一番楽しみにしていたのかもしれないとも思うのです。

本来なら5月初旬に開催予定でしたがあっという間に実店舗営業自粛に追い込まれ、延期となっていた展覧会です。

満を持してのはずでしたが、ここ数日東京はCOVID-19の感染者数が増え続けていることから東京在住の谷口さんの来名は叶わぬこととなりました。一分には10日在廊とお伝えしておりましたが、中止となりましたことをお詫び申し上げます。

さて「谷口広樹展ーききき」は3月に開催された東京での「ききき」をベースにそれからの3ヶ月の思いを込めての作品で構成されています。
作家活動を始めた当初から度々作品に現れている「猿」自画像とも言われています。「猿」は「ききき」と鳴きます。「猿」は木の上が大好きです。こんな時代の「猿」の気持ちは?

「ききき」とはいったいなんだろう。

美しい色と美しい線で彩られた繊細かつ大胆な表現の先にあるものは・・・「ききき」?

40点という膨大な数の作品を是非ご堪能ください。

百瀬博展ー最終日

「百瀬博展」は本日最終日です。
天使の中にたくさんの喜びとほんのちょっとの哀しみや苦しみを見つけたのではないでしょうか。

次回は7月2日(木)より「谷口広樹展ーききき」です。

谷口さんは7月10日(金)に在廊予定ですが、時節柄ギャラリートークはありません。また三密を避けるため入場制限をさせていただくことをお許しください。

百瀬博展ー天使誕生

搬入3日前に仕上がった作品です。
この個展では一番新しい作品ということになります。
前にも書きましたが、「百瀬博展」は4月に開催予定でCOVID-19 の影響で開催4日前に延期が決まりました。だから予定通り開催だったらこの作品は観られなかった。もしかしたら制作すらされなかったのかもしれません。

しかしこの作品は百瀬さんにとって新しい方向を示してくれたのだそうです。
「これができて良かった。ここからまたスタートできると思いました。」と。

たくさんの天使が生まれました。いろんな表情をした天使たちでした。中には少々険しい顔をした天使もいました。

間もなく70才を迎えようという百瀬さん。
70年も生きればいろんなことがあります。たくさんのいいこと。たまには良くないこともあります。前回の個展から今回までの②、3年の間にも日々はただ穏やかには過ぎてくれませんでした。絵にはそんないろんなことがスパイスのように効いています。甘かったり苦かったり辛かったり・・・。

最後にあどけない天使が生まれてきて良かった。

4月だったら昨日紹介した作品が最後だったそうです。あれもすっきりした腑に落ちる作品でした。どんなときでもちゃんと完結させることができるところはベテランの力を見せられた気がします。

百瀬博展ー天使のいる風景

もうすっかり猫好きさんの間では「猫のお父さん」として知られている百瀬さん。愛猫2匹にとっては大切な人です。

この絵はDMにもなりました。

元気な絵です。
きっと百瀬家の猫達がとっても元気だからだと思います。

もしかしたら天使は百瀬さん?
そんなわけないか。
・・・・いややっぱり百瀬さんのような気がしてきました。

猫の話になるともともと優しかったお顔がさらに優しくなる百瀬さんです。
猫展にも毎年参加してくださっています。

谷口広樹展ーききき

2020年7月2日(木)−12日(日)*7日(火)休廊
午前11時30分ー午後7時(最終日午後5時まで)
ギャラリートークはありません。

百瀬博展ーふるさとを思う

数年前から百瀬さんのところに降りて来た天使は頭に小鳥のお面を被ったユニークな天使でした。

この天使はお面こそ被っている物の少し丸顔になって、何よりも色使いが今までと違って来ています。天使の衣装から黒赤緑が随分少なくなっています。白が目立っています。背景も水色とピンクだったのが水色こそ残っているものの黄色です。

絵から受ける印象はかなり違って見えます。
軽くなっています。
丸顔のせいかとても穏やかです。

この絵はギャラリーの正面の壁に飾られています。
ここに飾ることは初めから決めていらっしゃったようでした。

何かが変わっていく予感。
わくわくします。

百瀬博展ー言葉をとどける

この個展から小鳥のモチーフが出て来ていることは前にも書きました。

今日の作品は「鳩」です。

「鳩」だけでなく小鳥たちのデフォルメーションがとても好きです。
ヨーロッパの民芸品のようなおしゃれで素朴なビジュアルが作品全体を優しくしているように思います。

この作品では小鳥と天使が静かに対話しています。
何を話しているのでしょうか。
きっととても幸せなお話に違いありません。

百瀬博展ー天使のいる風景

昨日、新しいモチーフのことを書きました。

今日注目したのは構図です。

「デザイン的ですね」と何人かの方に言われました。
デザイン的ってどういうこと?
デザインの世界では見かける構図っていうことでしょうか。

モチーフのレイアウトが自然界の摂理とは違っているのが面白い。
シュールとも違う。

こういうことね。という答えは出ませんが、とにかく新鮮な構図です。