パソコンを駆使しましたー馬場陽子展

「個展のためにこんなにパソコンを使ったことはありませんでした」と搬入の日に馬場陽子さんは言いました。

服やグッズを作ってくれる業者探しは当然のことながら、服を作るにあたっては形が決まっているのでその形にどの絵のどの部分を入れると素敵になるかを考えたりデータを作ったり、パソコンでの仕事がたくさんだったといいます。

Tシャツのように絵をダイレクトにレイアウトするだけなら簡単なのですが、今回の服は全体にプリントを入れるので絵に背景をつけ足したり伸ばしたりしているのです。袖口や襟ぐりのために柄を描いてデータにしたり・・・。そこはテキスタイルデザイナーとして仕事をしていた時のスキルが役にたっています。

こうやって見ていくとやっぱりデザイナーなんだなとの思いが強くなります。

馬と花と。ー馬場陽子展

メインビジュアルともいえる作品です。

昨日デザイナーとして自作のイラストレーションを何かに落とし込むという制作姿勢について書きましたが、「何か」として馬場陽子さんにとってファッションはかなり大きな位置を占めています。

「身に着ける」ということが大前提のファッションはまさに絵と受け手が一体になるジャンルだけにクリエーターとしての醍醐味は一入ということだと思います。

過去にはスカジャンやブラウスやコンバースなどたくさんのファッションアイテムを作ってきました。馬場さんはデザイナーなのだからそれぞれのものを自作はしません。作り手を見つけて制作のディレクションをします。今回の服はイギリスのサイトからチョイスしたそうです。服にするにあたりそのための絵を描きデータを作成するのが馬場さんの仕事です。

出来上がってきた製品を誰かが使ってこそ完結します。
これが馬場陽子のスタイルです。
動機も着地点もそれぞれの作家によって違うから面白い。

馬と花とシエスター馬場陽子展

馬場陽子さんの創作のルーツはグラフィックデザインです。
イラストレーターと違いデザインは素材になる絵を何らかの形にしてフィニッシュです。

自分の絵を描いただけにしておけない。
グラフィックデザイナーは紙媒体に落とし込むことが多いのですが、馬場さんの場合は紙にこだわらない。

何に落とし込もうかと考える。ネットは考えるための宝庫だ。
コンバースになったこともあったし、大きなビニールオブジェにしたこともあった。今回出会ったのはカーペット素材。玄関マットやラグになりそうだった。
絵の続きのようにオリジナルのマットを床に展示する。

絵から抜け出したようなラグは絵の中で人魚がお昼寝しているようにお昼寝に使っていただけたら嬉しい。

極めてアーティスティックな見た目が実にデザイン的アイデンティティのもとに制作されているという面白さ。

 

馬場陽子展ー馬と花と。

馬場陽子さんとプリズムの付き合いは気が付けば30年もの長きに渡っています。
若手だった馬場さんもすっかりベテランの域にはいってまいりました。

それなのに30年前からちっとも変わらない作品の新鮮さ。

初めての個展の時牛の骨をモチーフにした作品群が展示されました。
なぜ骨だったのかと聞くと「骨が描きたかった」と答えてくれました。
以後毎回「○○が描きたかった。作りたかった。」とおっしゃるのです。

今回は馬と花なのですが、これは以前にも何度か登場したモチーフなのです。

馬場さんにはモチーフだけでなく制作してみたかった何かもあるのです。
大きなビニール素材のオブジェが運び込まれたときは本当にびっくりしたものです。今回はマットというのかラグというのか、とにかく自作の絵を会場の床に敷きました。こういう「物」に変換していくのも彼女の制作の方向です。

新しい何かに落とし込んでいくわくわく感を彼女自身が持っていることが新鮮さの秘訣なのかと思います。

お仕事の都合で馬場陽子さんは土日のみの在廊ですがみなさん是非お出かけください。

ぴんぽんまむ🌸フレンズー最終日

本日「ぴんぽんまむ🌸フレンズ」最終日でした。

着物好きのための展覧会、最終日はオープンとともにたくさんの方にお出でいただきました。営業時間内にブログのアップができませんでしたが、フレンズの皆さんと「終わりました。ありがとうございました。来年もがんばります」の写真を撮りました。

次回は11月24日から「馬場陽子展ー馬と花と。」です。

黒田商店ーぴんぽんまむ🌸フレンズ

最高級下駄の黒田商店さん。

台にエナメルやハラコの毛皮を張っていますが、その中に低反発素材が入れてあるので履き心地抜群です。下駄ですが付け下げくらいまでは履いていただける格があるそうです。

黒田商店は高松の下駄屋さんです。以前はそれ以外でもポップアップショップを出していましたが、現在は香川県から出ないのだそうです。石川真海さんがこの下駄が大好きでみなさんに見ていただきたくて特別に仕入れました。

 

 

横山正美ーぴんぽんまむ🌸フレンズ

布バッグの横山正美さん。

カラフルシリーズと柿渋染シリーズ。
着物だけでなく洋服にも合わせていただけます。

柿渋は使い込んでいくと風合いが変わります。
布も柔らかくなり、色も薄くなってきます。
育てるのを楽しむバッグなんです。

いつもそばに置きたいバッグですね。

はにぃ屋ーぴんぽんまむ🌸フレンズ

一間張りのはにぃ屋さん。

もともとあった篭バッグなどを解体して和紙を何度も樹脂などで張り込み最後に浮世絵や昔のマッチのラベルを張って仕上げていく。言葉で説明すると簡単なようですが、1つ仕上げるのに1か月はかかると言います。根気のいる作業の連続だそうです。そして表面に張る絵を探すのも厳しい目が必要です。

下のマッチのラベルを張り込んだ作品は名刺入れです。
粋な大人の持ち物ですね。

靜和ーぴんぽんまむ🌸フレンズ

彫金で和小物を制作している靜和さん。
今回は帯留めと根付を出品してくださっています。

よ~く見てください。
宝尽くしだったりめでたいモチーフに交じってちょっとくすっと笑えるものも作品にしています。埴輪だったりマンボウだったりはたまたダイヤモンドだったり・・・。

かちっと着物を着て小物でドレスダウンするという上級者のおしゃれを楽しむのもいいですね。

正統派の彫金だからこそのちょっとしたおふざけも品が保たれるのだと思います。実は靜和さん自身が作品のテイストとリンクしています。素敵な作家さんでもあります。

滄空ーぴんぽんまむ🌸フレンズ

ファッションクロスロードではプリズムで何度も参加していただいている絞り染め作家蒼空さん。和小物は本領発揮の世界です。

オリジナルの帯を初めとして兵児帯・帯揚げ・帯揚げ・半襟・足袋と多種類用意してくださいました。レースに絞り染めを施した小物が今回の新シリーズとして発表されています。