
「warm&cool」は本日最終日です。
次回は10月27日(木)から「御囲章木版画展」です。
超絶技巧の木版画から御囲の強く激しい生きる力をご覧ください。

WHITE MATES bldg.1F 1-14-23Izumi Higashi-ku Nagoya Japan Phone052-953-1839

「warm&cool」は本日最終日です。
次回は10月27日(木)から「御囲章木版画展」です。
超絶技巧の木版画から御囲の強く激しい生きる力をご覧ください。

今回も即売にしているので毎日展示を変えることになります。
搬入の日にコーディネートしたのが一番と思っていたのに、必要に応じて変えてみるとそれはそれでやっぱり素敵になる。コーディネートは無限大。
素敵なコーディネートができあがるともうすごく楽しくて気分もあがる。
おしゃれがやめられないのは納得だなとにんまりする。
明日が最終日だけど最後まで楽しい展覧会を作っていきます。

1枚のウールの布に丸い穴を開けて切ったところはウール綿をフェルト化させてほつれないようにする。
構造がシンプルだからどう纏うかいろんな工夫ができるのがおもしろい。
工夫ができる作品はプリズムのお客様には大人気です。
昨日紹介したよしださんのブローチの重ね付けとも通じる楽しさがここにもある。

吉田さんのブローチは1つでも存在感がありますが、2つ重ねても素敵です。決してくどくなりません。彼女の感性の品位なんだと思います。
このブローチは素材が革なので金属や石を使ったもののように重さがそれほどありません。だから、momijiさんの薄手ウールのストールに付けても重さで布が垂れ下がることがありません。つまり服地を痛めることもないということです。
今回は秋冬物ですが夏のもっと薄い素材でも付けやすいのです。
重ね付けは感性の遊びが楽しめて嬉しい。プリズムのクリエイティブなお客様にはぴったりのデザインですね。

「cool」といえばGokiと言いたくなる。
そしてGokiこそ着てみなければわからない繊細なディテールにこだわったデザインです。
このセットアップはトロンとした生地で作られているのでハンガーにかけてあるだけでは美しさが多分全く伝わらない。体が入ると体に沿った美しさとブラウスの斜めに入った打ち合わせのギャザーが作るドレープがエレガントというしかない。
ブラウスは七分袖というより八分袖なのでこれからの季節長袖のカットソーを合わせるのがいい。ブラウスの袖から出る長袖の色に着る人のセンスが問われるけれど、それはそれで着る甲斐があるというもの。
コロナ禍でGokiのデザインも攻めたものが鳴りを潜めていましたが、久しぶりにらしいものを見せていただいた気がします。

羊が人間の衣食住すべてを賄えるって知っていましたか。
遊牧民族は羊の毛や皮を衣とし、肉や乳を食とし、住も毛や皮で作るという生活をしています。
momijiさんはそのことを知り羊が大好きになりました。気が付けばビジュアルは何とも愛くるしくmomijiさんにとって羊はオールマイティな存在なのです。
羊の毛を紡いで糸にして織もしました。
今はフェルトが作品の主流ですが、「羊が好き」が作家活動にまでなってしまったのです。そこまで羊が好きな人に今まで出会ったことはありませんが、momijiさんの羊好きはとにかく筋金入りです。
かつては羊を自宅で飼うことまで考え、羊牧場にまで行ったそうですが、住まいの環境で牧場の人にNOを突き付けられらたこともあったとか。
自分で育てた羊の毛で作品が作れたら理想なんだそうですが、それはとうとう叶わなかったのですね。
大好きな羊の毛でフェルト作品を作り、それでみなさんが喜んでくださるのなら最高ですね。
蛇足ですが、momijiさん羊の料理も大好きで内臓ももちろん好きだということです。

革ブローチのよしだ律さんが作品を作り始めたのはほんの2,3年前のことです。
クラフト系の作家の場合そのジャンルの技術をある程度習得し作家としての引き出しをいくつも作ってからでないとデビューは難しい。よしださんの場合はその期間も短いしこのブローチに関しては先生について研鑽を積むという経験もありませんでした。
丸く切った革を組み合わせただけのブローチなのにそれはとてもチャーミングだった。研鑽を積むことは大切なことだけど彼女の中にあるとびきりの感性をしばらくしまっておくのはいかにも残念な気がしたので、グループ展に誘ってみたのです。以来どんどん作品を作り評判も良く今に至るのです。異素材を使ったりほかの形も試してみたりしていますが、丸だけの作品に勝るものはもう少し先のようです。
素材の研究や技術の習得は制作上必要になったときその都度研鑽を積んでもいいのかもしれません。そういう考え方は違うとおっしゃる方がいるのは重々承知の上ですが、年齢的なことも考慮に入れてこういう進み方もあってもいいのではないかと思っています。
いろいろな大きさの丸を組み合わせただけなのに無限に広がるよしだ律の世界は本当に美しい。
足りないこともたくさんあるかもしれませんが、今ここにあるブローチの魅力を知ってほしいと思います。

「warm&cool」のコンセプトを作り上げるキーポイントはよしだ律さんの「大好き」だった。
よしださんはずっと前からGokiデザインの大ファンでした。
聞けば彼女のブローチはGoki に着けたいが根底にあると言う。
それならばいっそのことその感性をそのままコンセプトにしてみようと思ったのでした。季節は秋冬なのだからもう1つの「大好き」momijiさんのストールも入れたらきっとさらに楽しくなりそうだと企画を立てました。
Gokiはファッションデザイナーだけど量産のブランドでもあります。作品(商品)は1年も前からプロジェクトが始まっているのであとの二人とは制作の過程もスピードも違う。その違いも受け入れての企画となりました。
よしださんとmomijiさんは作品ができる度にメールで作品を見せあった。それを観てそれに合うよう次の作品のアイデアを練る。お互いの作品にリスペクトがあるから相手の感性を受け入れる。そして再構築する。
搬入の日はじめてそれぞれの完成品を見ることになったのだけど、どれとどれを組み合わせるかはどんどん決まっていった。
だけど、会場が1つの作品という考え方でそれぞれのコーディネートを展示していくとなんだかちぐはぐが出てくる。全体のバランスを考えながらの展示作業はなかなかハードだ。1体1体のコーディネートほどうまくいかない。
それでも「warm」の壁と「cool」の壁に分けるという考え方で会場を構成していったらすっきりした空間ができてきた。
会期中展示品をその場でお渡しすることもあるので空間はその都度変化していくことになりますが、それも楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

「花井正子展」本日最終日です。
2年後にこの続きを発表していただけます。楽しみにお待ちください。
ギャラリースペースプリズムではこの後10月8日(土)「妖怪芸術祭ー百鬼夜行」を開催します。日本画(水野加奈子)唄(華房小真)トーク(島田尚幸)という豪華イベントです。午後2時からの部はすでに満席ですが午後6時からの部には余裕がありますので是非ご予約ください。予約はメールからのみとなります。
withsns.prism.gmail.com
10月13日(木)から23日(日)*火曜休廊 「warm & cool」暖かくかっこいいファッションをご覧いただきます。革ブローチ(よしだ律)ストール(momiji)アパレル(Goki)

花井正子さんはほぼ下描きをしないのだそうです。
白い紙を前にその日その時描いてみたい色を手に取り色を塗り始める(擦り込み)始めるそうです。選ばれた色は大好きな色のことが多く、時にはその色を使いつくしてしまう。さてどうする?使い尽くしたら同じ色は無いけれど、それに馴染む色を選び続きを描く。
そんなこんなしているうちに、無計画だった画面になんとなく風景が浮かんでくる。描き進めるとどんどんストーリーができていき、いつのまにか自分も絵の中に取り込まれている。
この絵もそうやってできたのかどうか・・・はわからないけれど。
明日10月2日(日)は最終日。