街桂林ー鈴木喜家スケッチ展

人の手があまり入っていない風景に魅せられている鈴木喜家さんですが、そこで暮らす人々の気配のある邑にも魅力を感じています。

風土の中で培われた暮らしのための建物や村の成り立ちは独特です。
広い広い中国ではその地その地で建物も違うし、集落の構成も違っているそうです。鈴木喜家さんがいいなと思う部分をスケッチします。

「街桂林」のスケッチでは集落の向こうに桂林独特の山々が見えています。
湿度も気温も、においまで伝わってきそうな絵です。

帰国後本画にするにあたってのメモでもあるスケッチ。時間に余裕があればパステルで色も入れます。詳細なメモとして残すものなので200色のパステルセットを持っていきます。スケッチブックだって数冊、簡易の水彩セットも旅の荷物に入れるのでとても大きな荷物になるとか。

そうやって出かけてきた中国。たくさんの財産を生み出してきました。

玉龍雪山ー鈴木喜家スケッチ展

悠久の国中国。
鈴木喜家さんは中国が大好きです。スケッチ旅行には20回以上訪れています。
周りの方々からは「別の国にも行ってみたら、いろいろな場所の良さがあるよ」と言われるそうですが他の国に行ってみようとは全く思わないそうです。

地平線のスケール感は日本ではどこでも見ることができません。
あまりに大きな山や川や大地に圧倒され、帰国した後また観たいと思うのです。
特に好きなのは桂林やトルファン。

中国の地は何前年もいや何万年も変わらない景色でそこにあるのかもしれない。
そんな途轍もない時間の中に山も川も大地も悠然と泰然とただそこにある。

描いても描いても描き切れない。まだ何か足りない。まだ何か隠れている。
見えているはずなのに見えていない何か。
描いたら見えてくるのではないかという思い。

数年前に病を得て今は中国に行くのもなかなかままならなくなっていますが、20回以上の訪れて500枚近く描いたスケッチが今喜家さんの財産になっています。
スケッチを見直してそこから本画を起こすこともあります。スケッチを見直すと当時の感動が蘇りその時に気づかなかった別の感動に数十年たった今気づくこともあるそうです。

今日の作品は桂林でもトルファンでもありません。
雲南省の「玉龍雪山」です。

黄河石林ー鈴木喜家スケッチ展

スケッチ(写生)は日本画において下準備というにはあまりに大きな意味を持っています。

そもそも日本という国の風土は四季がありそれは生活をするうえでも大きなキーポイントでもあります。必然的に日本の文化にも大きくかかわっています。
日本画もしかりです。

四季は自然の中に溢れています。日本画は自然の理(ことわり)を表す芸術とも言われていて、それはスケッチをすることでできる自然との対話の中で作家が体得するものだと考えられています。日本画の学びはスケッチをどれだけするかだとも言われている由縁です。スケッチは単に下絵の素材となるだけのものではないのです。

鈴木喜家さんも膨大な量のスケッチを描いてきました。

この「黄河石林」はどちらも横長のスケッチですが、上の絵でスケッチブック6ページ下の絵で4ページを繋いでいるのが写真を拡大すると見えると思います。
こんなふうにその場でつなぎ合わせても描きたくなったことがよくわかります。

作家にとっては画家として本画に対する準備であり、また画家としての修練で描いたであろうスケッチに今私たちはその場で画家鈴木喜家が場から得たエネルギーを自分のパッションとして画面に落とし込む臨場感を味わうことができます。

Goki&Artists 20250Autumn-最終日

最後まで夏が残ったままのファッションとアートの展覧会でした。
みなさんも夏疲れがでませんことをお祈りいたします。

来週からは本格的な展覧会シーズンを迎えます。
秋の第一弾は日本画家鈴木喜家さんのスケッチ展です。
日本画にとってスケッチがどれほど重要な制作の部分なのか昨年の個展でたくさん見せていただきましたがその第2弾として何度もスケッチ旅行で描き貯めた中国編を見せていただきます。9月26日(金)午後6時からアーティストトーク(予約不要・入場無料)も開催します。是非お出かけください。

まだ暑い?ーGoki & Artists 2025 Autumn

暑い夏でした。
今朝は随分涼しかったけれど天気予報を見ると来週後半にまだ30℃越えの日がありそうです。あ~、ってため息つきそうです。

テレビなんか見ていると、季節の先取りなのか収録時に日にち計算してこのくらいかなと用意されたものが暑苦しく見えることがよくあります。この異常気象はファッション業界にとってとんでもなく迷惑なことでもあります。

秋らしい色合いでも見た目も暑苦しくなく、そして快適に過ごせるようなコーディネートをしてみました。

まだもう少し半袖も仕舞えませんね。急な気温の変化に対応するためには羽織物を持っていると便利です。

あと3日ーGoki & Artists 2025 Autumn

ここ2シーズンほどこのサロペットジャンバースカートがGokiの人気デザインです。大人可愛いをコーディネートしてみました。
グレーのサロペットに合わせたのはカーキ色の七分袖ブラウス。今年の暑さでは七分袖ブラウスは10月半ばまでは便利アイテムになるのではないかと思います。

Goki展の会期も今日を含めてあと3日になりました。
本日最後の入荷がありました。まだまだたくさんありますが、追加はできませんことをご承知ください。

3連休のお知らせーGoki & Artists 2025 Autumn

度々お休みのお知らせ、大変申し訳ありません。
明日9月16日(火)から18日(木)まで遅い夏休みをいただきます。

夏も終わっているだろうとこの時期にお休みをいただくことにしましたが、まだまだ夏の暑さは続いています。それでも秋本番に向けて、そう来週からは年末のクリスマスまで個展ラッシュです。私自身も作家の皆さんに負けないように十分英気を養ってきます。よろしくお願い申し上げます。

 

首から襟が浮くデザインーGoki & Artists 2025 Autumn

襟が首から浮くように仕立てられたジャケットのデザインを見ていただきたくてモデルになってくださるお客様をずっと待っていました。今日やっと最適なモデルさんが来てくださったのでさっそく写真を撮らせていただきました。

が、うまく撮れてはいなくて・・・。ごめんなさい。

この襟のニュアンスは故加藤裕之さんが大事にしていた形です。
着物の襟が首から少し離れるニュアンスが加藤さんの好きなラインだったのだろうと盟友の松岡哲史さんはおっしゃっていました。

加藤さんがキャドに残したパターンをGokiコレクションとして毎シーズン生地を変えて発表しています。このジャケットもその1つです。

松岡さんは残されたパターンの中で加藤さんが気に入っていてかつ今の時代に合ったものを厳選して復元しています。デザインの真髄も感じていただけたら嬉しいです。

ワンピースはらくちんアイテムーGoki & Artists 2025 Autumn

ファッションは自分なりの着方を工夫することにクリエイティブな楽しみがありるとずっと言い続けてきました。

だけどね、何も思いつかない日もあるし、そんな時間を楽しめるほど余裕ない日なんてほぼ毎日。現代人は忙しい。

たまには楽をしましょうよ。
ワンピースはお助けアイテム。
これ一枚で決まってしまうのだから、持っていたいアイテムなんです。

今日のワンピースはカット素材で、着心地はと言うとトレーナーをスポンと着たのとほとんど同じ。ボディコンシャスではないのでその日の気温で中に着こんも大丈夫。絶対らくちんワンピース。
カット素材だからきちんと感はあまりありませんが、便利アイテム間違いなし。

無地でシンプルなワンピースなので、これからの季節ストールやマフラーも合わせやすいと思います。

そして私も二度見しちゃったのだけど、今年の春まだ浅い時に出たものだからスペシャルプライスなんです。まだ暑さの残るこの季節1か月ほど出番はないかもしれません。数に限りありです。

秋色ってどんな色?ーGoki & Artists 2025 Autumn

ギャラリー内がどんどん秋の様相になってきています。
何が違うってやっぱり色でしょうか。

茶系が多くなります。
パキッと明るくはっきりした色は秋のけはいではありません。
秋の野山をはじめとした自然が織りなす色が季節を感じさせるのでしょう。
私たちの生活もそれに合うようにしつらえたり装ったりするのが落ち着くからなのかもしれません。

そうはいってもまだまだ暑く、季節を感じさせつつ現状を乗り切るには知恵と感性を総動員させなければなりません。そんなのどうでもいいと思ってしまったらファッションは一気につまらなくなります。

ちょっとだけ見えるソックス1つで季節感を変えることだってできます。
楽しく季節感を取り入れてみてくださいね。