生越登紀子ー Win the Virus with SNS

「月と少女」

少女が初めてハイヒールを履く日。
憧れとほんの少しの罪悪感が、心を押しつぶしそうになる。

大人への扉は甘く切ない。

月のように黄色のハイヒールの中にはふかふかの中敷が誘惑してくれるけど、本当に心地よいのだろうか。

少女よ、履いてみるがいい。
そうしなければ履き心地も、ハイヒールの本当の意味もわかりはしないのだから。

近藤美和ー Win the Virus with SNS

モノクローム表現のシリーズで今回の展覧会を飾ってくれたのは近藤美和さん。

なかなか意味深い3点です。

いろんな見方ができるように思いますが、作家の言葉を聞いていないのであまり深追いはしないでおきます。

近藤作品は全て予約済みです。

溝渕美穂ーWin the Virus with SNS

溝渕美穂さんの作品。どちらにも「明日のために、眠る。」というタイトルが付いています。

いろんなことがあるけど、たいていのことは食べて眠れば何とかなってい流ものです。

そんなこと言ったって眠れない日はどうするの?

そのために「羊が一匹、羊が二匹・・・」っていう魔法の言葉があるじゃない。

ちょっとだけ好きなものを食べて、これからの季節あったかくして、できればお部屋に大好きな絵を1点飾って夜は眠る。そんな生活を、4ヶ月も続けてみたら、きっとコロナもどこかに行ってくれますよね。

 

サノエミコー Win the Virus with SNS

サノエミコさんの作品は孔版印刷、シルクスクリーン印刷とほぼ同じ印刷で作った版画です。

なんだか温かみのある仕上がりです。アナログな感覚が見えるんです。

独特なデフォルメーションで可愛い犬のキャラクターがまた愛らしい。

下の小さい作品に限り複数用意がありますので、すぐにお持ち帰り頂けます。

水野加奈子ー Win the Virus with SNS

「厄除」
まさに今必要な絵。

疫病からはだるまさんに守っていただき、招き猫で福を呼ぶ。金色の背景で、これ以上の縁起の良さはありません。
お正月飾りにもいいですねぇ。

日本画家水野加奈子さんのめでたい絵で、厄払い!

水野さんは11月12日(木)午後5時から在廊します。

山内寿美ー Win the Virus with SNS

山内寿美さんがこの作品のシリーズを作り始めた時の発想にあったのは、海洋プラスチック問題へのある妄想だったそうです。それは有害な海洋プラスチックをいっそ生物は取り込んで進化するということ。

それがアーティストの奇想天外な空想だったとしても、他人が笑っておしまいにしていいものとも思えません。

今回の COVID-19だって生物の進化の中で共存という道が全くないと言い切れるのでしょうか。「ない」と科学的根拠のもと言い切られたとしても、それを形にすることを誰も否定できない。

進化を信じることだって、どんなにそれが盲信だとしても、他人に強要しない限り、それは許されると思う、な。
ただとてつもなく長い時間がかかりそうです。

ErickーWin the Virus with SNS

この展覧会を企画した当初、作品のテーマには特に言及せず、 SNSを駆使して展覧会を知っていただきstay homeでも観ていただくシステムを作家とギャラリーで構築すてみましょうという発信をプリズムからしました。

Erickさんをはじめとして多くの作家が「つながり」をテーマに制作をしてくださったことに、驚きました。

COVID-19の蔓延に対する不安。病気だけではなかった。人は一人ではあまりに寂しいと思うものです。その不安も今回とても大きいということを改めて認識したのではないでしょうか。

ネット社会の脆弱さはもちろんありますが、そこをよく理解した上で SNSを上手に利用する術も身につけなければいけない。

Erickさんの猫たちはとぼけた顔してシビアなメッセージを私たちに届けてくれています。

はまだのりこー Win the Virus with SNS

タイトルは「つながる」

コロナ禍でのストレスは病気への恐怖は一番だけど、自粛生活で他人とのつながりが希薄になることへの寂しさもあります。

はまだのりこさんはこの9点の作品に気持ちを込めています。
9点まとめて1点でもありますが、1点ずつが独立した作品でもあります。
隣同士だったり上下がったりそれぞれをつなげることができます。
つながっている部分は2点だったり3点だったり4点だったりで1点にすることもできます。
現在数点がすでに予約済みなので、これはすでに9点で1点ということは成立しなくなっています。

予約してくださった方々はそれぞれ知り合い同士ではありません。
知らない同士だけど作品が繋がっている。
なんだか温かい気持ちになりませんか。
これが「つながる」の仕掛けです。

 

花井正子ー Win the Virus with SNS

先日個展を終えたばかりの花井正子さん、あれから新作を描いてくださいました。

どこかの風景をベースに心のエッジにこだわって描く絵はいつの間にか抽象画になっていく。

エッジに気を取られている間に、作家の花井さんでさえ、この絵の上下左右がどうでもよくなってくるらしい。どこが上だったのか重要ではないとか。この絵を斜めに掛けたとしてもそれは間違いではないといいます。

作家としてあまりに潔い。
それは思いの強さなんだろう。

会場においでいただければ、いろいろな方向に変えて作品をご覧いただけます。
会場には行けないけど見てみたいなという方は・・・・お知らせください。

安達真由子ー Win the Virus with SNS

郷土玩具を刺繍作品にしているのは安達真由子さん。

安達さんが郷土玩具をモチーフにするにはわけがあります。

みなさんご存知のように、郷土玩具は忘れ去られようとしている存在です。
天災が起こればそれに拍車がかかります。それは仕方がないことではありますが悲しいことです。
それで彼女は災害があった地域の郷土玩具を掘り出して刺繍作品にしているのです。

熊本の地震を思い、「おばけの金太」「おきん女人形」を作りました。
名古屋のみなさんにもエールを送るべく「名古屋だるま」を。

そして嫌なことは嘘であって欲しいという願いを込めた「鷽」

安達さんの被災地に対する気持ちです。みんな頑張れ!