ガラス作家になったワケー林孝子雅羅素器展

林孝子さんがガラス作家になったのは50歳を過ぎてからだそうです。
もともと孝子さんのオウチの家業がガラス周りのお仕事だったこともガラスを素材にするようになった大きな理由です。

小さな時からガラスが身の回りにあり、ガラスの長所も短所もも知り尽くしていました。
だから、そういう年齢から作品を作り始めても作家として成熟しているのです。
作品という形にしてなかっただけでもっともっと前から孝子さんの頭の中では作っていたのではないかと思います。

ガラスは熱を加えれば自由に形を作ることができるし、色も入れられる。
窓ガラスは透明だと思われているけれど、重ねると色が表れる。
孝子さんにとってこれはとても魅力的なことだったのでした。

85歳を過ぎてもガラスの可能性を追求している孝子さんはかっこいい。ヴィヴィッドだ。

人は何かに夢中のなっていると心の歳はとらないんだなぁと、毎日孝子さんに会っていると思います。そしてそういう人は周りにいる人に幸せをしてくれるのです。

孝子さんが作品に使うパステルカラーも原色の赤も全部孝子さんだ。
こんなに作品がストレートにその人自身だとわかることもそうないこと。
正直な人だと思う。

色とりどりー林孝子雅羅素器展

林さんの作品は色が豊富。
それも明るくてクリアな色が多い。
だから、楽しい。

よく考えてみたら、それは林孝子さんそのものだった。

作品の紹介がまだほとんどない個展3日目のブログに作家の人となりを書くのはちょっと誤解を生みそうなのだけど、人となりを知っていただくほうが作品を理解するのに手っ取り早い。その表現がまた誤解を生みそうなのだけど。

私は林孝子さんのことを「孝子さん」と呼んでいる。
昨日までここでは「林さん」と書いていたけど、自分で誰のことを書いているのかと思うほど違和感があったので今日からは「孝子さん」と書くことにする。

孝子さんは85歳。
年齢が最初に書くなんて失礼と思うなかれ。このポップな作品を85歳の方が作っていると思うと、それだけでこの作品がさらに生き生きしてくる。

孝子さんは驚くほどパワフルだ。
とにかく好奇心旺盛。
素敵なこと楽しいことが大好きで、そのためにはどんなことも厭わない。

そんな孝子さんだからこそこの作品が作れるのだと思う。

器を飾るー林孝子雅羅素器展

ガラスの器は美しい。
食器として使うだけでは寂しい。美しいのだから飾ったっていい。
それが今回林孝子さんが飾れる器を作った理由。

林さんのガラスの多くはベースのガラスに色のガラスを絵具のように置いて焼く。焼き加減によって置いたガラスは表面に浮き出たり、ベースの中に入り込んだりする。もちろんそれは作家の意図のもと温度や時間を管理してのことだけど、微細なコントロールまではできない。そこにガラス作品の面白さ奥深さがある。

このお皿は薄い茶色の透明なガラスに緑と青に絵具で塗ったガラスのパーツを置いて焼いてある。この器の場合パーツを置いた面を裏として成形してある。

絵具で塗る?
絵具は焼いても色はかわらないのか?
ガラス用の特殊な絵具があって油絵の具のような粘度があり、焼いても色は変わらないのだそうだ。

裏となる面に色を塗ったガラスのパーツを置いたので裏面のほうが色が鮮やかだ。飾るのは裏でも表でも好みで飾ればいいと林さんは言う。

飾るという用途のために穴を開けて、金属を編んで作ったリボンが付いている。
門外漢には意外なことに穴を開けるのがとても大変なのだそうだ。この作業で作品の半分は割れて没になるのだって。

まだまだわからないことだらけのガラスだ。

本日、名古屋方面は警報が出るほどの悪天候です。
大変申し訳ありませんが林孝子さんの在廊は中止とさせていただいています。
プリズムは午後7時まで営業の予定ですが場合によっては時間を繰り上げての閉店といたします。その場合はHP・SNSでお知らせいたします。

林孝子雅羅素器展ー用の器、飾る器。

スペースプリズム創設以来初めてのガラス作家林孝子さんの個展です。

先日梅雨入りしましたが、こういう湿度の高い季節にはガラスは涼し気です。
林さんは作品にパステルカラーを使うことが多く、爽やかさとポップさがあって心が軽やかになります。

使って飾れるが今回の林さんのテーマです。
壁に飾ってある作品も器として使えます。
器中心ですが、アクセサリーもピアス・イヤリング・ブローチ・帯留めがたくさん用意してくださいました。

初めてのガラス作家。私にガラスの知識が乏しいので今回は勉強の機会にもなりそうです。

6月1日(木)-11日(日)*火曜休廊
正午-午後7時(最終日午後5時まで)

林孝子さんはほぼ毎日在廊です。(最終日のみ不在)

夏、すずやかに。ー最終日

「夏、すずやかに。」は本日最終日です。(午後5時まで)
工夫のある暮らしを考える展覧会になっていたらいいなと思います。

次回は6月1日(木)から「林孝子雅羅素(ガラス)器展」です。
こちらも涼やかな暮らしの提案となればいいなと思っています。

赤の存在-夏、すずやかに。

夏はどうしても寒色系が多くなります。

暖色・・・。字を見たって暑い。

だけど、寒色ばかりだとちょっとメリハリに欠けます。
スパイスのように暖色も入れましょう。

夏も嬉しい暖色。金魚の赤。スイカの赤。

スパイスだからちょっとだけ。

いよいよ大詰めです-夏、すずやかに。

今日を含めて会期もあと4日となりました。

会場設営の際、作家の皆さんに「会場全体が1つの作品」という考え方で展示を進めてきました。ありがたいことにたくさんの作品がお客様のお手元にいきましたことから、その都度展示に手を入れてきました。さすがに「会場が作品」ということに無理が出ている状況でこれから来てくださるお客様には心苦しいのが本音です。

それぞれの作品には自信があります。
是非一度お立ち寄りください。

登龍亭獅篭落語会ー予約受付中

6月15日から恒例の「登龍亭獅篭展」が開催されます。
個展に伴い今年も落語会も企画いたしました。
毎回何かお楽しみの用意をしてくださる獅篭さんです。今年は何が出るのかプリズムも知りません。でも何かあります。ご期待ください。

6月17日(土)18日(日)23日(金)24日(土) 午後5時30分開場・6時開演
入場料2000円  何日でもお楽しみいただけるフリーチケット5000円
*3回以上いらっしゃる方は断然お得

今年はコロナのための入場制限はありませんが、会場が小さいので20名までの入場とさせていただきます。(要予約)

ご予約はメールか電話(ギャラリー営業時間内)でお願いいたします。
withsns.prism@gmail.com      052-953-1839

最終週に入りましたー夏、すずやかに。

この展覧会も今日から最終週に入りました。
先週あたりから夏本番かと思われるような天気の日もあり、みなさんの関心の高さがうかがえる状況です。

来月から電気料金の値上げもささやかれています。涼しく過ごす工夫でそちらの助けにもなればいいですね。

コーディネートは楽しいー夏、すずやかに。

作品は数多くご用意いただいていますので即売にしています。
売れてしまうと即座にコーディネートをし直すことにしています。

これはなかなかに至難の業なんですが、作家の皆さんと話し合って変えていくのはちょっと楽しいのです。

「いいね!」もあるけど「ちょっとね⤵」のときもある。

黒と紺は相性がいい。
そこに白抜きの柄はさわやかさを醸す。
そしてアクリルのきらめきが夜空の星のよう。

次はどんなコーディネートをしようか。