馬場陽子展ー最終日

「馬場陽子展」は本日最終日です。
大好きな「馬」を思う存分描いてくれました。

次回は12月8日(木)から「X’MAS ARTIST SHOP 2022」です。
41人の作家の競演です。

小さな絵ー馬場陽子展

愛らしくて飾りやすい小さな絵も出品されています。

色味が優しくて明るいので毎日一緒に暮らすのに最適です。

こうやって複数飾るのもいいですね。

馬と花とバレリーナー馬場陽子展

デザイナー馬場陽子さんの個展だということを何度もここで書いてきました。毎回違うテーマではあるけれど、そこにはご自身の「好き」があります。

「馬」を個展のメインにしたのは2度目。
苗字に「馬」という文字があることも彼女にとって身近な存在なのだろう。

「馬」だけでなく今までいろいろな動物を描いてきました。リスもいたしオカメインコもいた。猫だって鹿だっていた。
実は動物柄の洋服をコレクションしていたりするほど動物好きなのでした。

それでも「馬」はさらに特別らしく、乗馬もしているほどです。見るだけに飽き足らず乗って触れて描く。

「好き」は理屈を超える。

この絵はバレリーナだけど、サーカスのジンタにのって華麗にアクロバットをしてみたいと馬場陽子さんは思っているのかもしれない。

画材ー馬場陽子展

個展のたびにテーマも画風すら違う馬場陽子さんは、画材も毎回違ったものを選びます。水彩絵の具だったり色鉛筆だったりで使う画材は多彩です。

今回はアクリル絵の具です。
アクリル絵の具は以前にも使ったことがあるし、デザイン科出身の馬場さんにとってお馴染みの画材とも言えます。「とても使いやすかった」そうです。

画材が違えばタッチも違う。
その違いが個展会場のすべてをセルフプロデュースするのに必要だったのでしょう。

展覧会で何をどう見せたいのか。それは作家それぞれ違います。1点1点の絵だけでなく会場全体からも読み取っていただけたら嬉しいです。

X’MAS ARTIST SHOP 2022

2022年12月8日(木)-25日(日)*火曜休廊
正午―午後7時(日曜日は午後5時まで)
◎ネット、電話による販売は12月9日(金)正午から

額も作品の大切な要素ー馬場陽子展

馬場陽子さんが選ぶ額もしばしば話題に上がる。
このデコラティブな額を使いこなす難しさを言うのだ。

多くの作家は絵が額の負けることを嫌がる。
それはごく当たり前のこと。だって額は絵を引き立てるために存在するものなのだから。
しかし馬場さんの絵はそんなにこってりした絵ではない。色を塗り重ねて重厚感を醸すタイプではなくむしろあっさりとした彩色となっている。
それなのになぜか額との相性はとてもいい。

最初から馬場さんは額に勝つか負けるかなんて考えていないのだと思う。
だから勝つことも負けることもない。そんなこととは別の次元で額を選んでいるのだと思う。

ピンクのタコがいたらかわいいのと同じように、この額はこの絵に似合うと決めたに違いない。好きな服がだいたいその人に似合うように作家が好きな額はその絵に似合うのだ。

こんなことを書くと馬場さんってふんわりしていてあんまり深く考えない人と認識する人がいるかもしれませんが、それは違います。とても思慮深い人です。ただ考えているポイントが多くの人とは違っている。とびきり個性的な思考の人なんです。日常生活が極めて常識的なのに創作に関しては「ぶっ飛んでいる」タイプです。

素敵!です。

馬と花と人魚。ー馬場陽子展

馬場陽子さんの感性は独特だ。
「馬と花と人魚。」というタイトルからしてなぜ馬と花と人魚なのかと首をかしげる。まあどれも主役級の存在だから描きたいとなればそれはいい。絵を観るとタツノオトシゴがいる。これはseahorseだから馬がテーマの展覧会だから範疇かな。さらにタコ。さらっと画面を泳いでいる。言われなければ気が付かないくらいの存在で描かれている。

少し頭の中が混乱するのだけど、しばらく平常心を取り戻して見てみるとそれは当たり前の存在になっている。「なぜ?」にこだわってはいけない。それが馬場陽子なのだから。

馬場さんは描きたいものを当たり前のものとして描いているのだから、それでいいのだ。いちいち常識でものを見ようとすることを一蹴されるようだ。でも馬場さんはそんな意地悪ではない。自分が描きたいことに忠実なだけで他人の物の見方なんてきっとそれほど興味はない。

ここにタコが泳いでいたらかわいいだろうな。タコはピンクだったら洋服も可愛くなるしさ。デザイナー馬場陽子がイラストレーター馬場陽子にそっとつぶやいたに違いない。

パソコンを駆使しましたー馬場陽子展

「個展のためにこんなにパソコンを使ったことはありませんでした」と搬入の日に馬場陽子さんは言いました。

服やグッズを作ってくれる業者探しは当然のことながら、服を作るにあたっては形が決まっているのでその形にどの絵のどの部分を入れると素敵になるかを考えたりデータを作ったり、パソコンでの仕事がたくさんだったといいます。

Tシャツのように絵をダイレクトにレイアウトするだけなら簡単なのですが、今回の服は全体にプリントを入れるので絵に背景をつけ足したり伸ばしたりしているのです。袖口や襟ぐりのために柄を描いてデータにしたり・・・。そこはテキスタイルデザイナーとして仕事をしていた時のスキルが役にたっています。

こうやって見ていくとやっぱりデザイナーなんだなとの思いが強くなります。

馬と花と。ー馬場陽子展

メインビジュアルともいえる作品です。

昨日デザイナーとして自作のイラストレーションを何かに落とし込むという制作姿勢について書きましたが、「何か」として馬場陽子さんにとってファッションはかなり大きな位置を占めています。

「身に着ける」ということが大前提のファッションはまさに絵と受け手が一体になるジャンルだけにクリエーターとしての醍醐味は一入ということだと思います。

過去にはスカジャンやブラウスやコンバースなどたくさんのファッションアイテムを作ってきました。馬場さんはデザイナーなのだからそれぞれのものを自作はしません。作り手を見つけて制作のディレクションをします。今回の服はイギリスのサイトからチョイスしたそうです。服にするにあたりそのための絵を描きデータを作成するのが馬場さんの仕事です。

出来上がってきた製品を誰かが使ってこそ完結します。
これが馬場陽子のスタイルです。
動機も着地点もそれぞれの作家によって違うから面白い。

馬と花とシエスター馬場陽子展

馬場陽子さんの創作のルーツはグラフィックデザインです。
イラストレーターと違いデザインは素材になる絵を何らかの形にしてフィニッシュです。

自分の絵を描いただけにしておけない。
グラフィックデザイナーは紙媒体に落とし込むことが多いのですが、馬場さんの場合は紙にこだわらない。

何に落とし込もうかと考える。ネットは考えるための宝庫だ。
コンバースになったこともあったし、大きなビニールオブジェにしたこともあった。今回出会ったのはカーペット素材。玄関マットやラグになりそうだった。
絵の続きのようにオリジナルのマットを床に展示する。

絵から抜け出したようなラグは絵の中で人魚がお昼寝しているようにお昼寝に使っていただけたら嬉しい。

極めてアーティスティックな見た目が実にデザイン的アイデンティティのもとに制作されているという面白さ。