あのこはだーれ?ー最終日

「あのこはだーれ?」本日(6月8日)最終日です。
笑顔だけではない子どもの可愛さを改めて気が付かせてくれた展覧会でした。
もっともっと子どもの魅力を見せてほしいですね。

次回は6月12日-22日*火曜休廊、「登龍亭獅篭展6」です。
今年は何を見せてくださるのかプリズムも楽しみです。
13・14・15・20・21日午後6時から落語会です。
(木戸銭2000円・通し券5000円)
是非お出かけください。

ヤモリがいたよーあのこはだーれ?

hirokoさんの絵では子供たちが正面を向いて満面の笑顔ということがほとんどありません。

何かに夢中になっている子どもは大人に向かって笑顔なんて見せはしない。
この子は庭で見つけたヤモリをずっと目で追っている。目を離したらどこかに行ってしまいそうだから。こんなお友達なかなか来てくれないのだから、見逃さないように一心に見るしかない。見ていたい。この子の頭の中はただ今フル回転。そうやって子どもの心と頭は成長していく。

こんな姿を見た大人はやっぱりこの子から目が離せない、ですね。

満面の笑顔は大人を幸せにしてくれるけれど、こんな子どもの姿でも大人は幸せになれる。そんなことで幸せになれる大人でいたいね。

ままごとーあのこはだーれ?

「ままごと」って大好きだったなぁ。何であんなに好きだったんだろう?
お母さんまわりのまねっこだから、ちょっと大人な気分だったんだろうか?
今ではその魅力が全くわからないのは私だけ?

遠い日のこちら側にあるのは「イヌタデ」
「あかまんま」とも呼ばれていて花のところをしごいて取ってままごとのお茶碗に入れてお赤飯のかわりにしたんだよね。

この「イヌタデ」最近めっきり少なくなったとhirokoさんの個展会場では時々話題にのぼります。

「イヌタデ」も見なくなったけど、外でままごとしている子たちも見なくなったな。子供の人口が減っているだけではなく外遊びをしなくなった(させなくなった)からかしら。おうちの中でままごとしていてくれたらいいな。

ビワの実いくつ?ーあのこはだーれ?

マットにコラージュしてあるのは女の子。
人物のコラージュはこの作品だけ。そういう構成の作品もありですね。

hirokoさんの植物は魅力的。
このビワの木もいい。

ビワが実る季節でもあります。
今日は食べられるかな?明日かな?まだかな?
わくわくするのは子どもだけではありません。大人だって楽しみ。
「さあ食べようか!」って早く言ってくれないかな。

 

二人ーあのこはだーれ?

夢中になって遊ぶ「二人」
子ども同士夢中になることはだれにでも経験があることと思います。
他愛のないことだったのでこんな絵を見せてくれると、ああそうだったなと思い出す、そんな日常の1場面。その特別じゃない場面がhirokoさんらしい世界観。

「二人」が夢中になっているのは、どうやらシロツメクサを摘んでいるところ。

「二人」の姿はとてもかわいい。
シロツメクサの草叢がマットのところにコラージュしてありますが、これがまたいい。hirokoさん相当な植物好きとみたり。

 

小山恵展ー最終日

「小山恵展」は本日最終日です。(午後5時まで)
深いテーマの展覧会でした。これで終わりではもちろんない。これからどれだけ深く掘り下げてくれるのかを楽しみにしたいと思いました。

次回は4月17日(木)から「久野晴美木版画展ー吉祥文様と神獣」です。20日(日)午後1時30分からアーティストトークも会場で開催します。(予約不要・参加無料)是非お出かけください。

津島天王祭(夜祭)ー小山恵展


神や死者の霊をまつる。
自然に対する祈願・感謝。

津島の天王祭を知っていますか?
夜祭は無数の火のついた提灯を乗せて巻き藁舟を水に浮かべます。
それはそれは美しいお祭りです。その美しさを神に奉納する。

見えているのかどうか確かめることもできない神や死者にこの世の人々は懸命に美しいもの豪華なものを捧げる。
その愛おしい心を絵に留めたい。それも小山恵さんはこれからのテーマの1つに加えたいと思っています。

明日恵さんの個展は終わります。終わればまた次に向かいます。まったく違うところに向かうのではなく、今自分の心を占めるからくり人形も曼殊沙華も動物も描き続けます。あの世とこの世をつなぐ1つとして「祭」も登場しそうだということなので最後に「津島天王祭」の絵を紹介しました。

あの世とこの世をつなぐー小山恵展

「彼岸花ってあの世とこの世をつないでくれる気がするんです」と来場されたお客様がおっしゃいました。からくり人形もお祭りの山車に乗せて神様にささげられることがあります。彼岸花もからくり人形もそういう存在なのかもしれません。

小山恵さんは20年ほど前に突然の病を得ることがありました。助かったのは奇跡と主治医に言われるほどのことだったそうです。だれでもいつかは行かなければならないあの世と現世をつないでくれるものがあるのは心安らぎます。誰でも行くのなら身近なはずなのに遠いところ。

現世で生きることの重みを思いつつの恵さんの制作です。

たたずむ猫ー小山恵展

お客様がいらっしゃらない時間、作家のみなさんは私の向かい側に座っています。私から見ると小山恵さんが座っている左にこの絵が見えます。恵さんの顔の角度と猫の顔の角度がほぼ同じに見える瞬間がよくあります。

恵さんの顔は決して猫顔ではありません。でも似てる。

これってよくあるといえばあること。恵さん自身も「目つきかな」と。ある意味自画像なのかもしれないともおっしゃいます。そうか、ご自分でも思うところがあるのか。

小山家のお姫様猫なのかと思ったら、隣家の猫さんだそうです。
でも、毎日朝になると小山家にやってきて夕方になると飼い主さんが迎えに来るのだそうです。この猫(こ)は帰りたがらなくて毎日ひと悶着。小山家にとって大事な猫さんなのでウチの猫(こ)にしたかったのだけど、お隣にとっても大事な猫だそうで決して「うん」と言ってはいただけないのだと残念そうにおっしゃっていました。

故郷を恋うラクダー小山恵展

小山恵さんは動物が大好き。

ご自宅の近くにある動物園の年パスを持つほどです。
ラクダはなかなか人に懐かないそうですが、このラクダは恵さんのことを認識していてカメラを向けると愛想をしてくれたのだそうです。

コロナの期間中にラクダは死んでしまいました。
このラクダは日本生まれかもしれませんが、故郷を思って逝ってしまったような気が恵さんにはしたのです。

ある日とても美しい夕日に遭遇しました。
こんな美しい夕日の砂漠の中にラクダを帰してあげたくてこの絵を描きました。
きっと故郷に帰れて喜んでいると思います。