ただいまー音部訓子展

子供も動物もほとんど描いたことが無かったのだけれどここ数年よく描いたそうです。

ここ数年・・・
コロナで多くの人々の心が弱っていました。あなたもそうだったかもしれない。音部訓子さんはその一人でした。

こういう閉塞感のある時代に子供は大きな希望です。
希望を見せてくれる身近な子供たちの存在が音部さんにありました。描いてみたいという衝動。描くことによって自分が立ち直っていくのがわかる。

描くことによってしか絵描きは先に進むことができない。
だからこういう時代にものづくりの作家はそこにいて向き合うのがある意味正しい生き方だと思う。

コロナは多くの人の心を弱らせる負の力があった。
その中でどう前に進むのか。負から目を背けることなく描く。作る。

「これで子どもの絵は描かないかもしれない」と時々音部さんはおっしゃっているけれど、そういう言葉が出るということは、もう負から脱出したのだと思う。長く描くことを生業にしてきた人の生き方は強い。描くことでしか解決できないという事実を見せていただいた。

「子供は描かない」という言葉尻を捉えることはやめてほしい。
子供を描くことで見失いそうな希望の光を追うことをしないということなんだと私は解釈しています。

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