ジャルダンのガゼボー加藤鉦次個展

加藤鉦次さんという人のひととなりは本当に正直で優しくてまっすぐな人だといつも思います。

絵に対する考え方にもそれは大いに関係がある。
前にも書いたけど、絵を描くにあたって描いてはみたけれどちょっと違うなと思うときのこと。そのこと自体あって当たり前のこと。そんな時、完全に描き直すのが多くの画家の進み方だと思う。加藤さんはちょっと違うことを発想したのも自分だし、考える時間も描いた時間も自分の中にあった時間なんだから残像のように絵の中に残すのだと言います。

1つの画面の中に変わりゆく思考をそのまま描きこむ。
最後に塗った絵の具の下には過去に自分がこれだと思ったものがある。上書きすることを否定的にとらえない。AがあったからA’ができた。言い換えるとAができたからA’に進化できた。
「あったから=できたから」と自分を解釈していくことが実に加藤鉦次らしさがある。Aも愛おしいという残像。

今日の作品は加藤さんが2番目に気に入っている作品です。
1番は一昨日投稿した作品なのだそうです。

 

カテゴリーNews