くねるたたずまいー御囲章木版画展

モノクロの作品を制作し始めたのは3年ほど前、前回の個展の前からということになります。

モノクロは色がないということではありません。
むしろ色が豊かすぎる状態でもあるのかもしれません。

それまでオレンジ・ピンク・緑などのシリーズを制作してきた御囲さんですが、案外色にとらわれるということがあったのではないかと思います。

モノクロだからと言って制作の思考に変わりはないのだけど、唯一これまでになかった考えとして、絵の後ろにある白と絵の中にある白とで奥行きを出すということだったそうです。版の上では同じ白の存在が刷り上がるとまるで意味が違う。

こういったことは作家の個人的な研究の部類に入るのかもしれませんが、表現の域を広げることは発想の域を広げることになります。

御囲章、まだまだ進化します。

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