松原伸一郎ー蛙はカエル。

松原伸一郎さんの存在も、この「蛙はカエル。」展に大きくかかわっています。

松原さんの個展は3年ほど前だったと思います。(もう少し前だったかなぁ)その時おっしゃった「僕は蛙なんです。ずっとそう思ってきました。」は忘れられない。

だから本業のフォトグラファーから離れると「蛙」の陶芸作品を作り続けるのだそうです。作った蛙たちは全部ご自分なのだと思います。だって、彼の作る蛙は松原さんと同じチャーミングさだからです。

蛙というものはぴょんと跳びます。本当に軽々と跳びます。
松原さんも蛙もしなやかです。
こんな時代に重さを持ってはいけません。蛙のようしなやかに跳べるようになりたいな。

馬場陽子ー蛙はカエル。

馬場陽子さんも全作品新作です。

毎回違った趣向で鑑賞者を楽しませてくれる馬場さん。
割と真っ当な表現がかえって新鮮です。
ん?そうかなぁ。マットが睡蓮の葉のようです。
いや、そこじゃない。絵のベースにコラージュしてある英字新聞のようなもの。どの作品にも「Japan  News」とある。

「Japan  News」これ何?
その他の文字が読み取れない。

案外風刺か?

馬場さん、きっと何かやってくれる。
誰か解き明かしてみてください。

 

水野加奈子ー蛙はカエル。

「蛙はカエル。」展は水野加奈子さんの存在無くしては思いつかなかった展覧会です。

初めての個展の企画を立てているときに「蛙の作品を出します」と言いました。水野さんは日本画家で可愛い絵を描く作家ではなかったのでどんな蛙を描くのだろう。あまりリアルな蛙はどうなんだろうかと心配になりました。それでも描きたいものを制限するようなことはしたくないので「蛙だけではないよね?」とニュアンスを持たせて話しました。

その時の1点が左の絵、今回DMにした作品です。
蛙、悪くないな。なかなかチャーミング。

いつの間にか頭が随分固くなっていたことにも気づかされたあの時の個展。
今回も「蛙」がぴょんと跳んできて、軽々と私を飛び越えていった。

chigusaー蛙はカエル。

chigusaさんにもお声をかけた日「ちょうど今蛙のブローチを作っている最中だから完成させて出品しますよ」と言ってくださいました。どなたもみんなプリズムに負担をかけないような言葉で返ってきます。誰一人として恩着せがましい言い方はなさいません。素晴らしい方ばかりです。

ブローチは2つできてきました。とても時間のかかりそうな作品です。
ちょっとガレの蛙を思い出しました。

それだけではなく、シルバー線の楽しい蛙のペンダントとブレスレットも作ってくださいました。

蛙好きの大人の女性に使っていただきたいな。

 

音部訓子ー蛙はカエル。

大御所(なんて書いたら音部さんに叱られそうだけど・・・)の音部訓子さんにまで「蛙の過去作品ありませんか?」と聞きました。それほどプリズムは切羽詰まっていたのです。理由を話すと「過去作はないけど描きますよ。」と言ってくださいました。

搬入の日「話聞きながらもう頭の中で絵が出来上がっていたのよ。だから楽しく描いたわ。」とおっしゃいました。なるほど楽しそうな蛙のファミリー。

秀作が出来上がるとき、呻吟して苦しむこともあるけれど、するっとでてくることもあります。どちらが良いとか悪いとかはありません。呻吟した割によくないこともあるし、七転八倒の末に傑作が生まれることもあります。するっと出てきたものは浅いねということもあるし、もうこれ以上のものはないという時もあります。

ただ瞬時にその絵のバックボーンが頭の中に浮かぶときは成功することが多いとも聞きます。

この蛙の絵では「蛙をテーマにと聞きながら蛙のファミリーがさぁっと浮かんだので、描きたいと思ったのよ。」と。まさにそういう瞬間だったのでしょう。ファミリーを大きな絵にしてその中のチビ蛙を2匹小さな絵にしてシリーズで出品することまで浮かんだというのです。さすがにベテランの展開です。

音部さんのこの蛙の絵を観ていると「大丈夫よ」と音部さんが微笑んでいるように見えてきます。

はまだのりこー蛙はカエル。

はまだのりこさん、なんと全作品新作です。

上の3点はエッチングに手彩色。
エッチングは本邦初公開だそうです。

蛙もエッチングも前からやってみたかったこと。
どっちもやっちゃえと・・・。攻めてますね。
作家にとってそういう攻めの姿勢は素敵なことです。
こういう時だからこそのチャレンジはギャラリーにとっても嬉しいことです。

下の作品は缶バッジとレターセット。
使える蛙たちもいいですね。

はまださんは6月27日(日)午後2時から5時まで在廊です。
パワーが欲しい方はぜひ会いに来てください。

シピー蛙はカエル。

5月も終わろうとしていた時に6月から7月の展覧会のピンチがわかりました。ちょうどFashionCrossroadの時。シピが蛙のトートバッグを出していたので「蛙展」に出してほしいとお願いすると「過去作でもよければほかにもありますから、出しますね」と言ってくださいました。

搬入の日「せっかくだから新作も作っちゃった」と何点も新作を携えてきてくれました。嬉しかったです。少しでも前に進めるようにという気持ちは結局この展覧会の活気を生み出します。

昨日の初日には何点も引き合いがありました。
作家の心意気は作品に現れます。お客様はそれをちゃんとキャッチしてくれるのです。

明日6月26日(土)午後2時から5時シピの平田さんが在廊です。
物創りに真摯な平田さんに会いに来てください。

こんな時期なのでなかなかギャラリーには行けないけどシピ作品が欲しいという方はメールや電話での対応もしています。

whitsns.prism@gmail.com     052-953-1839

蛙はカエル。ー新作、アンコールでかえる展

またまたプリズムにピンチがやってきました。

昨年の春以来COVID-19による思わぬピンチには慣れっこになってきつつありますが、やっぱりピンチは苦しい。

裏事情を暴露するのはどうかと思われますが・・・。
7月初旬に個展を予定していた作家さんにピンチがやってきました。先月の緊急事態宣言であおりを受けたのでした。事情を聞けば「延期しましょう」と言わざるを得ない状況。「延期」を宣言したはいいけど、そこの穴はどうする。眠れぬ夜の中で考え付いたのはこの季節にぴったりの「蛙展」それも旧作を作家さんに出品していただいて急場をしのぐこと。

過去に蛙を描いたと思しき数名に連絡すると、14人の作家さんからOKの返事がありました。「時間はないけど新作描くよ」とまで言ってくださった方も何人もいました。みなさんのご厚意に涙が出る思いでした。

今までの30年間だってそういう作家さんの思いやりとお客様にずっとずっと助けていただいてきたのですが、今回もやっぱりそうでした。なんて幸せなギャラリーなんでしょうか。昨年の春にプリズムはアートのユニオンだというメッセージを出しました。その言葉がそっくり自分に返ってくるなんてまさに「カエル」です。

「蛙」は無事帰るという縁起物でもあります。
どの作品も縁起の良さそうな顔の蛙ばかりです。
こんな厳しい日常が良き日に帰るように見守ってくれる「蛙」たちを観に来てください。

今回もメールや電話での対応もいたします。
withsns.prism@gmail/com
052-953-1839

「ながおたくま絵本出版記念展」本日最終日です(午後5時まで)
子供たちに夢や勇気や愛を与える絵本。作家には作家の深い思いが潜んでいることも知っていただけたかと思います。

次回は6月24日(木)から「蛙はかえる。」展です。
どんなカエルがギャラリーにやってくるのか楽しみにしていてくださいね。

個展が終わっても買えますーながおたくま絵本出版記念展

「ながおたくま絵本出版記念展」は明日最終日です。
今回個展で紹介した絵本2冊は個展が終わっても、全国の書店やAmazonでお買い求めいただけます。(申し訳ありませんが、サインは入りません)

絵本作家であるながおさんへの一番の応援は絵本をお買いくださることです。

「パパパパパパーン」(三恵社)「ぴっちとりたのまよなかのサーカス」(BL出版)を是非よろしくお願いいたします。