白の理由ー花井正子展

「なぜ白?」と尋ねると「虚無を描いているのだから色に意味はない」と花井正子は嘯く・・・。

彼女は「私のテーマは明るい虚無や」と関西弁で言う。
そのたびに私は彼女の言葉に欺かれているような気がして落ち着かない。

絵を描くことは至福の刻を過ごすことと言う花井にとって、彼女の手から紡ぎだされる絵が「虚無」であるわけはない。絵を描くことだけが彼女の「Shanguri-la」に行き着く手段のはずだから。

あ!
この世に存在しない「Shanguri-la」は行き着けたなら「虚無」なのだろうか。
そんな、はずは、ない、と、思いたい。

花井の描く色は「白」も「青」も「赤」も一色なのに、たくさんの何かが見える。言葉にすることはできないけれど、時にはうるさいほど雄弁だ。だからだろうか、私は「虚無」に辿り着けず、絵の前で幸せな途方に暮れる。

 

花井正子展Masaco HanaiーShanguri-la

「Shanguri-la」(理想郷)
右から3番目の絵はDMにも使った絵でタイトルはまさに「Shanguri-la」

この絵の時間は日が落ちた頃なのだとか。
少しずつ闇が世界を包む。
1日の業を終えて眠りに就く時間。休息の刻。Shanguri-la・・・。

この壁にはそんな時間の絵を集めてみました。
美しい空間です。

空の上から・・・、水平線を望んだり・・・、山の端を見・・・、月の光を眺め・・・

この壁がこの展覧会の肝と言えそうです。

花井正子さんは土日曜日在廊しますが、明日9月21日(月)午後2時からも在廊することになりました。

Goki & Artists 2020 Autumnー最終日

「Goki & Artists 2020 Autumn」は本日最終日です。

次回は9月19日(土)から「花井正子展ーShangri-la」です。

しばらくプリズムはCOVID-19の影響により、会期の設定がイレギュラーになります。「花井正子展」も通常木曜日が初日になりますが19日土曜から始まります。最終日は10月4日(日)とさせていただきますので、お間違いなきようお願い申し上げます。

Goki & Artists 2020 Autuunー変わっていく

COVID-19で自粛を言われた頃から、「ファッション業界は秋からが本格的な氷河期に入る」とささやかれていました。

この展覧会を通してそれを実感することとなり、とても悔しい思いをしています。

ファッションは他人に見ていただけることで自己表現をしていく世界です。
自粛は解除されたけれど、まだまだ旅行どこらか飲食すら春より前の状態には戻っておらず、華やかな気分で出かけるということが日常ではなくなってしまっています。

作り手がデザインした服やアクセサリーを受け手が自由にアレンジできるファッションだからこそ、ファッションデザインは誰でもがアートに関われる世界。だから、プリズムはファッションを展覧会として企画することを続けてきました。

今は「ウチで楽に着ることができる、部屋着的な物だけが細々と売れる」とファッション業界の人々は言います。かっこいい美しい服を人々は求めていません。

それでも、もうすぐ、きっと、巣ごもり生活は終わります。
来月にはFashion Crossroadも企画しています。
みなさんに素敵な提案をし続けたいと思っています。

 

 

Goki & Artists 2020 Autumnー季節は巡る

台風10号は甚大な被害をまき散らしながら、北へと進んでいます。
被災した皆様には心よりお見舞い申し上げます。

夏の暑さが格別だったための災害なのかと思います。

そして季節はまるで帳尻を合わせるかのようにある日突然変わっていきます。
もう半袖の出番も少なくなってくるでしょう。

今年はCOVID-19からも実を守らなければなりません。
早めに長袖も用意しなければね。
昨日までこのスカートには半袖のカットソーが合わせてありましたが、今日から長袖に替えました。

手持ちの服をうまく組み合わせるのはこの季節の必然です。
風邪など何があってもひかないようにご用心ください。

Goki & Artists 2020 Autumnー色が勝負

今年のように秋冬物の素材が少ないという特殊事情を除いても、この季節はとかく着る物には困ります。
よっぽどお財布の事情が許す方はまあ置いといて、季節の変わり目の気温の変化にも健康的に合わせていかなくてはいけない。見た目も大事だし・・・。

こんな季節はやっぱり羽織もので凌いでいくのが一番。

赤と青と黒で2つのコーディネートをしてみました。手前は透け感のある涼しい素材なので気温の高い日用。奥は黒のカットソーのロングカーディガンで中は青のノースリーブチュニックで、ちょっと冷えるかもしれない日用。

白っぽい色を入れてしまうと、夏っぽくなってしまうので濃い色ばかりを組み合わせてみました。

Goki & Artists 2020 Autumnー出揃いました

ファイアーな感じのプリントスカート。
先日のチュニックはモノクロでしたが、これは茶系にオレンジな秋色です。

お出かけもできないし、なんだかすっきりしない。みんなコロナの所為。
こんなときだから気持ちは「攻め」でいきましょうというGokiのメッセージなのかもしれません。

ファッション業界はこれからさらに大変な時期を迎えようとしているのに、こういう表現はいいなぁ。

スカートって書いちゃいましたが、実はガウチョパンツ。
エレガントに見えて、ガシガシ動ける。
できる女性の味方です。

Goki & Artists 2020 Autumnー灘本唯人

もう20年ほど前の作品になります、灘本唯人先生のこの作品がプリズムを飾ってくださったのは。

そして灘本先生が亡くなられてもう4年もたちました。

時が流れてもオシャレさは色あせない。
2020年のGokiと一緒にプリズムの空間にあるのがとても自然なのが嬉しい。

 

Goki & Artists 2020 Autumnー無い物ねだり

このワンピースとジレは特別な人しか着ることができません。

「特別な人」160cm以上の身長と55kg以下の体重の人。

大方の人から「羨ましい」と思われる体型。
でも案外こういう恵まれた星の元に生まれたというのに、「小柄な方がかわいい。小柄で生まれたかった」と思う方もいらっしゃるようです。
結局ヒトは欲張りでどっちも欲しいのです。

小柄な方は小柄な方でなければ似合わない服を楽しむのが一番いいのですけどね・・・。無い物ねだりは心の毒です。

多くの方から羨ましがられるかっこいい人は是非この服を着てみてほしい。
よくぞこの体型に生まれたものだと、自分に惚れ惚れするはずです。

ちなみに、私はずるずると裾を引きずるしかないタイプです。

Goki & Artists 2020 Autumnーまだまだ暑い

明日で8月が終わるなんて信じられないくらい、暑い!!!!!

いつまでもビーサンに短パンではおしゃれ魂が泣く。
だからといって暑さには勝てない。
どうしたらいい?

Gokiはちゃんとそんな日のために涼しいカットソーを用意してくれました。
薄手黒のカットソーはイレギュラーなカッティングが美しい。
写真はスカートに合わせていますがパンツとも良く合います。

まだまだ暑いので、お洗濯が簡単なのもポイント高いです。

そして、何よりもお財布に優しいスペシャルプライスなのも嬉しい。