御囲章木版画展ー「飽きない日常」

一版多色刷木版画の御囲章さんの個展です。

着々と2年に1度個展を開催していく御囲さん。
「飽きない日常」というタイトルにその制作に対する姿勢というか考え方がそのまま出ているような気がします。

日々着々と生きるということは秘めたパッションを一瞬にして噴火させることなくそれを持続させていくことなのかもしれません。日常に飽きるとは持続させられないということだろうし、普通は飽きるものなはずだ。「飽きない」ってよく考えるとかなり難しいこと。

彫り進めという超絶技巧(本人はそうは思わないらしい)の世界と彼が表現したい何かがリンクするものとかいったい何なのか見えてくればいいです。

ぴんぽんまむ*フレンズー石川真海きものクリエイション

2022年11月10日(木)ー20日(日)*火曜休廊
正午ー午後7時(最終日は午後5時まで)

ぴんぽんまむ・黒田商店・下駄Lab.・COCCO+・近藤美和・靜和・蒼空・
はにぃ屋・横山正美

◎実演販売
下駄Lab. 11/12(土)14:00-18:30
20(日)12:00-16:30
下駄Lab.出品の下駄お買い上げの方のみ、お好みの台にお好みの鼻緒をあなたの足に合わせ  て挿げます。(無料)
◎ワークショップ
滄空   11/14(月)15:00-17:00
職人仕様の指貫を使ってちょっとだけ本気の巻き上げ絞りで手拭いハンカチを作りましょう。(2000円・要予約)
◎ワークショップ
COCCO+   11/18(金)13:00-18:00
*所要時間1時間
ミニミニ織布にキッチュなパーツや異国のパーツを縫ったり貼ったりしてブローチまたは帯留めを作りましょう。(ブローチ2000円、帯留め2500円・要予約)
◎ワークショップ
ぴんぽんまむ
会期中のみ通常10000円以上の着付けを3000円で承ります。出品のアンティーク着物お買い上げの方は無料で着付けします。(要予約)

warm&coolー最終日

「warm&cool」は本日最終日です。

次回は10月27日(木)から「御囲章木版画展」です。
超絶技巧の木版画から御囲の強く激しい生きる力をご覧ください。

おしゃれは楽しいーwarm&cool

今回も即売にしているので毎日展示を変えることになります。

搬入の日にコーディネートしたのが一番と思っていたのに、必要に応じて変えてみるとそれはそれでやっぱり素敵になる。コーディネートは無限大。

素敵なコーディネートができあがるともうすごく楽しくて気分もあがる。
おしゃれがやめられないのは納得だなとにんまりする。

明日が最終日だけど最後まで楽しい展覧会を作っていきます。

1枚の布への工夫ーmomiji

1枚のウールの布に丸い穴を開けて切ったところはウール綿をフェルト化させてほつれないようにする。

構造がシンプルだからどう纏うかいろんな工夫ができるのがおもしろい。

工夫ができる作品はプリズムのお客様には大人気です。
昨日紹介したよしださんのブローチの重ね付けとも通じる楽しさがここにもある。

重ね付けも素敵ですーよしだ律のブローチ

吉田さんのブローチは1つでも存在感がありますが、2つ重ねても素敵です。決してくどくなりません。彼女の感性の品位なんだと思います。

このブローチは素材が革なので金属や石を使ったもののように重さがそれほどありません。だから、momijiさんの薄手ウールのストールに付けても重さで布が垂れ下がることがありません。つまり服地を痛めることもないということです。
今回は秋冬物ですが夏のもっと薄い素材でも付けやすいのです。

重ね付けは感性の遊びが楽しめて嬉しい。プリズムのクリエイティブなお客様にはぴったりのデザインですね。

Gokiーwarm&cool

「cool」といえばGokiと言いたくなる。
そしてGokiこそ着てみなければわからない繊細なディテールにこだわったデザインです。

このセットアップはトロンとした生地で作られているのでハンガーにかけてあるだけでは美しさが多分全く伝わらない。体が入ると体に沿った美しさとブラウスの斜めに入った打ち合わせのギャザーが作るドレープがエレガントというしかない。

ブラウスは七分袖というより八分袖なのでこれからの季節長袖のカットソーを合わせるのがいい。ブラウスの袖から出る長袖の色に着る人のセンスが問われるけれど、それはそれで着る甲斐があるというもの。

コロナ禍でGokiのデザインも攻めたものが鳴りを潜めていましたが、久しぶりにらしいものを見せていただいた気がします。

momijiーwarm&cool

羊が人間の衣食住すべてを賄えるって知っていましたか。
遊牧民族は羊の毛や皮を衣とし、肉や乳を食とし、住も毛や皮で作るという生活をしています。

momijiさんはそのことを知り羊が大好きになりました。気が付けばビジュアルは何とも愛くるしくmomijiさんにとって羊はオールマイティな存在なのです。

羊の毛を紡いで糸にして織もしました。
今はフェルトが作品の主流ですが、「羊が好き」が作家活動にまでなってしまったのです。そこまで羊が好きな人に今まで出会ったことはありませんが、momijiさんの羊好きはとにかく筋金入りです。

かつては羊を自宅で飼うことまで考え、羊牧場にまで行ったそうですが、住まいの環境で牧場の人にNOを突き付けられらたこともあったとか。
自分で育てた羊の毛で作品が作れたら理想なんだそうですが、それはとうとう叶わなかったのですね。

大好きな羊の毛でフェルト作品を作り、それでみなさんが喜んでくださるのなら最高ですね。

蛇足ですが、momijiさん羊の料理も大好きで内臓ももちろん好きだということです。

よしだ律ーwarm&cool

革ブローチのよしだ律さんが作品を作り始めたのはほんの2,3年前のことです。

クラフト系の作家の場合そのジャンルの技術をある程度習得し作家としての引き出しをいくつも作ってからでないとデビューは難しい。よしださんの場合はその期間も短いしこのブローチに関しては先生について研鑽を積むという経験もありませんでした。

丸く切った革を組み合わせただけのブローチなのにそれはとてもチャーミングだった。研鑽を積むことは大切なことだけど彼女の中にあるとびきりの感性をしばらくしまっておくのはいかにも残念な気がしたので、グループ展に誘ってみたのです。以来どんどん作品を作り評判も良く今に至るのです。異素材を使ったりほかの形も試してみたりしていますが、丸だけの作品に勝るものはもう少し先のようです。

素材の研究や技術の習得は制作上必要になったときその都度研鑽を積んでもいいのかもしれません。そういう考え方は違うとおっしゃる方がいるのは重々承知の上ですが、年齢的なことも考慮に入れてこういう進み方もあってもいいのではないかと思っています。

いろいろな大きさの丸を組み合わせただけなのに無限に広がるよしだ律の世界は本当に美しい。
足りないこともたくさんあるかもしれませんが、今ここにあるブローチの魅力を知ってほしいと思います。