早春賦ー高北幸矢鉛筆画展

高北幸矢は長く美術大学に籍を置き教育にも携わってきました。
そういうことがこの展覧会にどう関りがあるのか。

作品を制作し続けることでしか教えられないことがある。
71回目の個展なのだから、そういうことなのだろう。

そして、物の本質を見極める目を育てることが芸大の教育の中で大切な位置を占めるとしたら、この鉛筆画は教育者としての姿勢でもあると思う。

この水仙は水仙の自然な姿ではない。でも間違った水仙でもない。作家の創造・心のありようから生まれた、多分自然界にはないであろう水仙。

大学で教えていたころはこんな絵は描いていなかったっけ。ポスター三昧だったね。

 

 

春はるばるー高北幸矢鉛筆画展

 

もう20年近くになりますが、在籍していた大学から地元に対するボランティアとして文芸誌の表紙を担当することになりました。

花を中心とした植物モチーフの木版画です。
このシリーズは表紙ですから優しく目に入ってくるきれいな色の作品です。
このシリーズが始まった頃からきれいな花、可愛い花を作品にすることに積極的になったように思います。

今日紹介する作品はこのシリーズの流れにある。
チューリップって春を代表する陽気な花です。そろそろ花屋さんの店先にも並んでいるかもしれません。
鉛筆だけでも十分華やかな絵です。

構図から見ると初期から制作しているグラフィック作品にも通じます。

いろんなことやってきた高北幸矢ですが、やっぱり一人の人間が紡いできた時間なのだと思います。

閑話休題ー高北幸矢鉛筆画展

今回の展覧会とは少し離れます。

昨年末高北幸矢は1冊の本を出版しました。
作品制作とは違いデザインでも街のデザインに関する提言のような内容です。
大学に長く席を置いていたこともあり公共のデザインに関わることも多く、今でも関わらせていただいています。そんな中での考えをまとめました。

田舎に生まれ育ち都会へのあこがれがこういう仕事になっていったのかもしれません。ヨーロッパの大都市を中心にフィールドワークを続けていった中からつかみ取った都市景観への考え。人が人らしく心地よく生活するためのに街創りでどうかかわっていったらいいのか。

ご興味のある方は是非お読みください。この会期中プリズムでお買い上げの皆さんには消費税分だけサービスをさせていただきます。

絵と何も関係ないのかというと、同じ人間のやることですから、根幹になるものは同じなんだと思います。とはいえ随分違う世界なような気もします。

兆しー高北幸矢鉛筆画展

30代40代頃、グラフィックデザイナーとして制作をすすめていました。そんな頃増殖体シリーズをグラフィック作品として発表をしていました。どちらかといえばアメーバや単細胞生物のような絵を描いていたっけ。その延長なのか、その後どんどん葉っぱモチーフが出てきました。この作品はそんな頃の作品を思い出されます。

今回花の絵がほとんどの中で花がなく葉っぱの生命力だけが際立つこの作品はある意味目を引きます。シリアス。
すべての修飾語を排除し、心だけを取り出したような表現。

高北幸矢、優しい花咲かじいさんだけではないのですよ。

青い炎ー高北幸矢鉛筆画展

何やってる人かわからない高北幸矢ではありますが、子供のころから花を描くのは好きだったらしい。

本人は「男のくせに女々しいやつだった」と言います。
確かに花を描くのが好きな男の子はちょっと変わっているかもしれません。
ましてや、生涯ずっと好きでいるのはあまりないことかもしれません。

いろんなことに興味を持つようにも思うけど、好きなことは長く続くほうともいえそうです。

ウチのベランダは120鉢が所狭しと並んでいます。
育てるのも好きなんです。
このアガパンサスの鉢はありませんが、ウチにいる花もいくつもモデルになっています。

「牧野富太郎みたいだね」とおっしゃるかたのいますが、何かのタイミングで植物学者の道もあったのかもしれません。

牧野富太郎は凄いデッサン力ですが、これは学者の目で描いています。高北幸矢の場合どこかデザイナーの目が入っているようです。この角度で花を観る。植物学者の目ではない。そうならその植物のあらゆる特徴を1枚に見せる視点をとらえるはずだから。そこには高北幸矢の情緒がこれでもかというほど詰まっている。

開けし朝ー高北幸矢鉛筆画展

「高北幸矢鉛筆画展」
当然鉛筆画の展覧会。鉛筆だけで描いた絵が58点並んでいる。

高北幸矢をずっと前から知っている人たちは何故鉛筆?と思っている人もいらっしゃると思う。だって高北幸矢は椿のインスタレーションする人でしょ?グラフィックデザイナーだったはず。版画家じゃないの?美術館で講演する人?

昨日ギャラリートークもありそのあたりのことも話題にのぼったのだけど、結局みなさんあんまりわからなかったのじゃないかなぁ。この人本当にやりたいことは何なんだろう。どこに行こうとしているんだろう。

私自身公私ともにパートナーなはずなのだけど、どうもよくわからないところもあるんです、実は。

花気配ー高北幸矢鉛筆画展

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

「高北幸矢鉛筆画展」は2024年1つ目の展覧会です。

鉛筆だけで花を描く。58点の絵ができました。
大好きな花と少しだけ野菜と実物で会場を飾りました。
どれほど花が好きで描くことが好きなのか、そんな展覧会になりました。

作家在廊
1月6,7,8,12,13,14,18,19,21日
その他の日もできるだけ在廊しますので、是非会いに来てください。

X’MAS ARTIST SHOP 2023-最終日

「X’MAS ARTIST SHOP 2023」は本日最終日です。(午後7時まで)
そして2023年のプリズム営業も今日までです。たくさんのみなさんにお出でいただき展覧会を楽しんでいただけたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。

しばらく年末年始のお休みをいただき1月6日(土)より「花気配ー高北幸矢鉛筆画展」を開催いたします。会期は21日(日)まで。初日6日午後5時からギャラリートークをいたします。是非お出かけください。営業時間は正午から午後7時ですが、日曜日は午後5時までとさせていただきます。*火曜休廊

それではみなさん、よいお年をお迎えください。

高北幸矢ーX’MAS ARTIST SHOP 2023

「X’MAS ARTIST SHOP 2023」最後に紹介するのはプリズムオーナーの高北幸矢です。あと二人アストロ温泉には作品に不具合が出て紹介できません。もう一人水野加奈子さんは毎度のことながら作品完売のためやはりこちらでの紹介ができませんでした。お二人のファンの皆様大変申し訳ありませんがご了承ください。

展覧会は今日を含めて2日間12月25日で終わります。

新年は今日紹介している高北幸矢の個展で始まりますので是非お出かけください。

登龍亭獅篭ーX’MAS ARTIST SHOP 2023

名古屋の落語家登龍亭獅篭さんは絵も描けてしまいます。
今回はある人物をモチーフにクリスマスを描いてくれました。
ある人物、それは大須演芸場では大人気の柳家三亀司さん。気になる人も気にならない人も三亀司さんの写真を調べてみてください。
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獅篭さん天才。三亀司さん、こんなふうに描けるなんて驚きます。
三亀司さんは獅篭さんに「おまえ、俺ばっかり描かんと自分を描いて宣伝せいや」とおっしゃるそうですが、獅篭さんにとっては絵心をそそられるのはご自分より三亀司さんなんだろうな。

作家在廊予定
12/ 23(土)    13:00-15:00   馬場陽子
15:00-18:00   辻将成
*追加変更の場合はその都度お知らせいたします。