猫展26
2022年1月27日(木)-2月22日(火)*1,8,15日休廊 22日(火)営業
正午-午後7時(日曜日は午後5時まで)

chun!~さえずるいのち~中村友美イラストレーション展
2022年1月8日(木)-23日(日)*火曜休廊
正午-午後7時(最終日は午後5時まで)

すずめの故郷(おやど)ー中村友美イラストレーション展

近頃雀が街からいなくなっているということは先日も書きました。人の住むところにいる雀の巣は瓦屋根の隙間などに作るのだそうです。瓦屋根が減っていることが街雀が減っている理由の一つなのではないかということも雀に詳しい方たちはおっしゃっていました。

雀の全体数そのものも減ってはいますが全然いないわけではありません。
中村友美さんはきっと竹林などにいるのだろうと考えています。
そこはきっと雀の楽園。安らぎの場所であってほしいと願っています。

この絵はとても大きな絵です。
広いところで気持ちよく雀に棲んで欲しいという中村さんの願いでもあるのですね。

春すずめー中村友美イラストレーション展

今日も冷たい1日です。
早く春が来てほしいのは雀たちも同じなのかもしれません。

サクラの花の蜜を吸うのはメジロやヒヨドリだけではありません。
雀もね。
蜜を吸ったあとの花を散らしていくのも一緒です。

厳しい冬を越えてきた雀たちの美味しい時間です。

すずめの林ー中村友美イラストレーション展

「雀が少なくなっているね」ということが中村友美さんの個展会場ではたびたび話題になります。
原因は何か?いろいろな憶測が飛びます。そのどれもが原因の1つだと思われてなりません。

雀好きの方だけでなく多くの方ができれば前のように雀がたくさんいてほしいと願っているのだということだけはよくわかります。

この作品も中村さんの願いですね。

小川のほとりでー中村友美イラストレーション展

絵に対して技術的なことを称賛することはどこかはばかられる気がします。
プロフェッショナルのイラストレーターとは技術が成熟しているのは大前提だからです。未熟な技術でプロを張っていくのは素人に対して厚かましいことでもあるのですから。

その大前提をもってしても「うまいなぁ!」と思わず唸ってしまうことってあります。

この絵を観たとき水の表現に対して唸ってしまいそうでした。

子雀の可愛さもさることながらさりげない水輪の表現がいいなと思ったのです。
光と陰で水輪が優しく広がっていく様がいかにも子雀の頼りなさを表しています。

前にも書きましたが中村友美さんの絵はほとんどパステルで描かれています。
前回の個展はパステル画の指南書「手軽で楽しい ふわかわパステル画」(誠文堂新光社刊)の出版記念展だったのですからパステルの技術は言うまでもないことです。

パステル技術とデッサン力はさらに表現力を光らせる。

ぴょこ!ー中村友美イラストレーション展

生まれたばかりの動物というのは何であんなに可愛いのだろう。
人間も猫も象も猿も。雀だって雛(赤ちゃん)は可愛い。
動物が本来持っている母性のスイッチを入れるためだと聞いたことがあるけど、可愛いと思うビジュアルは小さくて柔らかくて丸っこいという共通なものがある。そして行動がよちよちとした不完全さもある。

この子雀のよちよち感は足のあげ方に見える。
地をつかむ足もいかにもおぼつかない。
こんな子雀がちゃんと生きていけるのだろうかと心配になる。
天敵は山ほどいるだろうに。

種の保存というメカニズムの中で親雀は子育てに心血を注ぐ。
ヒトと一緒にはできないけれど、それでも生物として共通の何かは必ずある。

もしかしたらどこかに雀も人も同じ目線があるのかもしれない。

木かげ子雀ー中村友美イラストレーション展

「中村友美イラストレーション展」のDMにした作品です。

子雀が成鳥になる確率がどのくらいかわわかりませんが、それでも全部が全部成鳥になるわけではないことは知識のない者にも想像がつきます。
中村さんは子雀の成長を祈ります。その気持ちが絵を描かせているのかもしれません。

どんな小さなものでもこの世に生を受けたのなら命を輝かせてほしいと願う。
毎日見るからこそ強く思うこと。

花とちゅんー中村友美イラストレーション展

中村友美さんは雀のことを「ちゅん」と呼んでいます。

確かに雀はちゅんちゅんと鳴くと言いますが実際には「じゅっ」と鳴いたり「ぴっ」と鳴いたりするのだそうです。鳴き方を違えて雀同士でコミュニケーションをとっているのかもしれません。

中村さんにとって最愛の雀が花の中にいたらいいなと思っていたらこの黄色い花と一緒に写っている写真をみつけたそうです。この花はキンセンカでしょうか?そうではないかもしれませんがこういう場面が実際にあることを知り絵にしてみました。茶系の雀と黄色の花はよく合います。可愛さ倍増。

ベランダから見るだけでは雀たちの生態はほんの一部しかわかりませんが、他の環境の中に行ってみたり、ネットやテレビでもいろいろなことを知ります。さらなる魅力も絵にしていきます。