忘れてはいけないことーGoki &Artists 2023 Spring

今日はもう12日になってしまったけれど、あの日を中心にしたことを今日は書きます。

あの日もプリズムは「Goki &Artists Spring」でした。
強くはないけれど長く続いた揺れ。初めて目にした道路の揺れ。
どうやら近くではないけれど尋常ではない大変なことが起こっていることはすぐにわかった。

パソコンの画面はとんでもない現実をリアルタイムで伝えていた。

その日はただただ驚いているばかりでしたが、それがその時開催していたGokiの展覧会に直結していたことは次の日から思い知らされたのでした。

被災した陸前高田は高い技術を持った縫製工場がたくさんある地域だったのです。最高の縫製を標榜していたGokiも契約している縫製工場が彼の地にありました。
「陸前高田の縫製工場はほぼ全滅です。Gokiも明日にも夏用の生地を送ろうというタイミングだったので生地は助かりましたが、夏物の生産にストップがかかりそうです。」と。それから別の縫製工場を探そうにもどこのメーカーも同じ状態なので他の地域の縫製工場に注文は殺到。結局その夏は品薄の状態になったのです。

しかし縫製工場以上にファッション業界は深刻な問題を抱えることがわかったのはそれから少したってからでした。
「東北の人たちが被災して大変な思いをしているときに新しい洋服を買って自分たちだけが幸せに暮らすことに罪悪感を持つ」と多くの人が思うことでファッション業界は大打撃を受けることになった。

被災者に思いを寄せるのなら今まで通りお金を使うことで経済を止めないことが本当の優しさなんだということをこの時知りました。

そのころリーマンショックもありました。これは日本には関係が無いと言われていましたが、震災への思いと重なって日本は深刻な不況に陥ってしましました。

Gokiを初めファッション業界に限って言えば物が作れないうえにあるものも売れない。そんな中Gokiはよく耐えたと思います。松岡パワーのおかげです。

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