Gokiを紹介する前にーGoki &Artists 2023 Spring

Gokiの加藤裕之さんを紹介する前にこの展覧会の構成を紹介します。

「Goki &Artists」シリーズはGokiの服を紹介する展覧会なのですがそれだけではありません。洋服とりわけGokiの洋服はプリズムの扱っている作品ととても相性が良いので両方が引き合うことも見ていただきたいシリーズです。

今回洋服が搬入されたとき、このブルーのパンツの色がとても印象に残りました。ブルーは夏に似合う色なんですが、それはマリンブルーのように夏の日差しに負けないブルーです。このパンツのブルーは春のブルー。柔らかく優しいブルー。そうだこれと同じブルーの作品があったと、このブルーのチューリップの版画を思い出したのです。高北幸矢のシルクスクリーン版画です。出してみると同じ優しいブルーのチューリップ。

洋服と版画を並べてみたら、色はもちろんぴったりだった。
それだけでなく、上に着せたカットソーの裾の斜めのラインとチューリップを生けてあるかのような白の部分の直線がすっきりと響き合う。

この面が決まったときもうこの会場全体の構成が見えてきた。

洋服と絵は無為に並べているわけではありません。
小さなことではありますが、そんなことも見て楽しんでいただけたら嬉しいです。

会場は毎日少しずつ変わります。
どうしてもうまくまとまらない日もありますが、Gokiの洋服も絵も呼応して引き立て合うよう頭をひねっているのです。

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