木かげの小雀Ⅱー中村友美イラストレーション展

子供の頃から動物が大好きだったと中村友美さんは言います。

その中でも特別雀が好きだったというわけではなかったのですが、動物画の大家竹内栖鳳がいろいろな動物を飼って写生に励んだことを知り、写生の大切さを意識するようになりました。動物は好きだけど、街暮らしの中で動物を身近にすることは難しい。

しかし。
雀は毎日のように彼女のベランダにもやってくる。
雀を飼えたらいいなと思うものの、雀は野鳥なので飼うことはできません。
餌を与えることなら許されるなとベランダや廊下に餌を置いて雀に会う日々。

毎日会えば日ごとに愛おしさが増していきました。
時間のたつのも忘れてただ見るだけの日。
愛しい姿をスマホで撮影する日。

子雀が成長していく様子も知ります。
どこか不調を抱えながらも懸命に生きる雀にも会います。
寒くなれば羽を膨らませて暖を取る日もありました。

好きな動物の中の1つだった雀はいつしかかけがえのない大好きな動物雀になりました。

心にあふれる雀への愛は中村さんの生きる証である絵となりました。
雀は約50点の絵の中でも生きています。

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