絵本の世界ではパパが主役になることはほとんどありません。母子のほうが絵になるからか、そのほうが圧倒的に売れるからか。とにかく、それでもながおさんは「パパパパパパーン」が描きたかった。 

 

個展が始まったときに「ながおさんもパパです」と書きました。そう、パパなんですが、事情があってお子さんと暮らしてはいません。
だからといってお子さんへの愛がなくなったわけではなく、むしろ深まっているのかもしれません。 

 

お子さんは彼にとってかけがえのない存在です。どんな時も彼女の一番の味方になりたい。今は定期的に会っています。お子さんもその時間を楽しんでいるようです。でも、もし万が一彼を拒否する日が来たとしたら、それでも今の気持ちを持って遠くから見守っていたいと言います。その思いを肝に銘じる意味でも「パパパパパパーン」を描かなければならなかったのです。 

 

こんな情報は要らなかったという方もあるだろうことは十分予想していましたが、ながおさんと毎日作品を前にお話ししていると、みなさんにお伝えしたくなりました。ながおさんはこのブログを投稿することを快諾してくださいました。ブログはながおさんへのエールでもあります。 

 

1つだけ、皆さんにお願いです。
お子さんと一緒に暮らせないことを「何悪いことをしたの?」とおっしゃる方がたまにいるようです。そういう事情は男性が一方的に悪かったことでできるとは限りません。どちらも悪くない価値観の相違ということだってあります。その事情を抱えてしまったということだけでも十分傷ついているのに心無い言葉を投げるのだけはご遠慮ください。 

 

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