私の感性が鈍いのかもしれませんが・・・。
絵が私の語りかけてくる言葉が日々違う。
ちょっとした(と私が勝手に思っているだけかもしれないが)絵の具の濃淡が大して気にならなかったかと思うと、別の日大きな意味を持って私の目を離さない。
名古屋市美術館にあるキーファーの「シベリアの王女」とはもう20年以上もそんな仲になっている。
谷口さんのこの絵「森のそばで海を聴く」も昨日からそんな仲になりつつある。
この絵に関して言えば、今日は色の面にしか見えない。昨日はもっと具体的な意味が見えたのに。意味が消えてしまっている。キャンバスの織り目に入り込んだ絵の具の色が妙によそよそしい。
そうなると無性に追いかけてみたくなるのは悪い癖。
明日この絵は私に何を語りかけてくるのだろうか。
楽しみになっているのは既にこの絵の魅力に取り付かれた証拠なのかもしれません。