3月11日ーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

今年も3月11日がやってきました。

毎年来るこの日、特別な1日。
今年は一際感慨深い。

あの日以来日本全土を襲った閉塞感。
原因は全く違うけれど、今年はCOVID-19が似たような閉塞感を生み出しています。

あの日も今日のようにプリズムはGokiの展覧会を開催していました。
未曾有の災害に驚嘆し、どうしていいかわからない不安の中に落とされたようでした。

日本人は優しい。
自分だけ楽しいのは心苦しい、と。
楽しみにしていたイベントは中止になり、自分だけ美味しい物を食べたり、自分だけ欲しい物を買ったりは被災者に対して優しくないのではないかと自粛するようになりました。

今回はそういうことではない。どこかでウイルスを拾ってみなさんにご迷惑をかけるようになってはいけないという思いから、そして学校すらお休みになるのだからと、やっぱり自粛の方向に動いている。残念ながら結果的には同じようなことが起こりつつあるように思います。

9年前Gokiのスタッフに言われました。
「日本の最高の縫製技術は被災地陸前高田にあります。今年の分はもうあの地で作れないけど、次期は復興していてくれなければ困るんです。そのためには今服が売れないと次期の復興が望めなくなるんです。だから売ってくださいね。次期の注文をたくさん出すためには今年の売り上げが必要なんです。」と。
Gokiも一部陸前高田に縫製を出していました。日本の名だたるファッションブランドYもGも陸前高田で縫製してもらっていたそうです。

それでも世の中は自粛ムードになり、経済状態もぐっと落ち込みました。

陸前高田の縫製業は少しずつ前を向いていますが、COVID騒動で打撃を受けることだけは無いようにと願っています。

事態は陸前高田だけではありません。
すべての経済活動が大幅に滞るようなことがあってはならないのです。
みんながちょっと顔を上げるようにして生きれば乗り切れる。
しかし、みんながほんのちょっと俯き加減に生きるようになると世界恐慌だって起こる。

こういう時こそ、気持ちを弱らせてはならない。

 

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