可愛くなりすぎないおしゃれートライアングルミュージアム

女子は可愛いが大好きなのだけど、可愛すぎるのも抵抗がある。

知性と可愛いを両立させたいと思うのが大人女子。
大人女子の願いを叶えてくれそうなブローチを溝渕美穂さんは作ってくれる。

色も形も、そこらへんによくあるよねは1つもない。

色だって重ねて重ねてやっとできた色。
あまりに手をかけたので本人でさえ2度と出せないとか。

形だって適当そうに見える美しいを追求しつくしてのものだ。
一見、適当そうに見えるというところが大事。

頑張ったのねということがわかってしまったら、だいなし。

気が付けば奥深い味わいに気持ちよく浸かっている。
それが大人女子のかわいいなのだ。

作品も追加もありましたートライアングルミュージアム

いつもなら初夏の陽気になるのに、5月とは思えない小寒い日々が続きました。
それでも季節は夏に向かっています。
この季節はファッションも日々変化が激しい。

この展覧会では服も会期後のお渡しの予定でした。モノによってはすぐに着ていただかないと季節が進みすぎてしまうので、そうもできずにお渡ししています。

服がちょっと少なくなってきたのでHUMMINGBIRDDESIGNさん数点追加作品を制作してくださいました。

こちらはスカートは当初から展示していましたが、トップスは先日追加してくださいました。前身ごろがカット素材、後ろ身頃は布帛です。セットアップも可能な作品です。

 

どっちが先?ートライアングルミュージアム

はまださんの絵が先か?HUMMINGBIRDDESIGNさんの服が先か?

わかった方素晴らしい!

正解ははまださんの絵でした。

この絵は昨年の「小さな絵の展覧会」に出品された絵です。
朱赤のパンツと白のノースリーブチュニック。
HUMMINGBIRDDESIGNさんが服にすると、こうなるのでした。

全く同じでもなく同じ。
それは作家の個性です。
個性を見つけるのもこの展覧会の楽しみ方の1つです。

柄に着目ートライアングルミュージアム

それぞれの作品をどう関連付けていくか、三人三様の創造があります。

はまだのりこさんの場合、HMMINGBIRDDESIGNさんの服を登場人物に着せることもしましたが、この絵のように服の柄をバックにするという奥深い表現もしています。

この展覧会いろんなものがいろんなところに隠れていて探すのが楽しすぎます。

もう1つ楽しいことに、HUMMINGBIRDDESIGNさんの水玉のジャケット、実はリバーシブルなんです。両面着ることができるというおいしいデザインだということなんです。また書いてしまうかもしれません。

モチーフをリンクさせるートライアングルミュージアム

ブローチの花のような色と形を絵のバックにしのばせる。
こういう使い方こそこの展覧会ならではの表現。

奥が深い。
服とブローチと絵を別々のものだという認識でこの展覧会を観たのでは本当の面白さを見つけることはできません。

作家同士のせめぎ合い。
「そうきたか。それならこうしよう。」がたっぷり詰まった作品を楽しみ尽くしてほしいのです。

先日の公開制作はこの展覧会の神髄でもありました。
展示作品に共同制作の作品はありませんが、作家同士の脳内共同制作だったということはできると思います。

できれば会場でせめぎあったであろうところを自分で見つけてほしい。そのほうがこの展覧会を何倍にも楽しめるはずです。

甘すぎない可愛げートライアングルミュージアム

女子は可愛いが大好き。
だからといって可愛すぎるのはちょっとねと思うのも大いにわかります。

丸襟の可愛いブラウスも渋いグレーにすると知的な辛さが漂ってきます。
さらに渋い赤の入ったブローチのチョイスはただものではない深い味わいを魅せてくれます。

まったく!
この3人の感性はいったいどこまで複雑に絡み合いながらも独特な世界観を見せてくれるのかと驚きます。
よく考えてみれば、それぞれの作品を横目で見つつ3人3様に制作を進めてきたのだからそうできるのはごく当たり前なんだと納得もしました。
3人がさらっとそれほどの議論もなくこんな組み合わせの展示をすすめていくのも驚くことではないのでした。

搬入の日までそれぞれが十分互いの作品を理解したからこその空間が今プリズムに広がっています。

おしゃれ男子も着てみてねートライアングルミュージアム

もともとふっくらさんを描いていたはまだのりこさん。
たっぷり服が得意だったHUMMINGBIRDDESIGN安達真由子さん。
合わないはずがない。

絵を観て「今回は女子向きの展覧会」と決めてしまったおしゃれ男子さんたち、それは残念な勘違いです。左のパンツは男子着用可なことをお知らせします。
たっぷりサイズで丈も長め。だから男女兼用です。女子は裾をロールアップして着てください。コケティッシュな着こなしは、かわいい。もちろん男子だってロールアップして短めに着て足首見せファッションを楽しむのは大賛成です。

このデザインは色素材違いがもう1着あります。こちらも男女兼用ですから、是非お試しください。

キーポイントは「朱赤」だったートライアングルミュージアム

お互いの進捗状況は写真の交換だけという条件で制作は始まりました。

HUMMINGBIRDDESIGN安達真由子さんははまだのりこさんの絵に使われていた「朱赤」に目が行きました。縁あって手元に来た「朱赤」の服地。それははまださんの絵の中の人物が着ていた「朱赤」のワンピースと近い色でした。その色はプリズムのちょっとクリームがかった白い壁によく映える。あのワンピースを作ろう。「朱赤」のワンピース。ワンピースは色のボリュームとしてもなかなかなものになる。

一方はまだのりこさんの手元にあの「朱赤」のワンピースはもうない。過去作品は既にファンのところに行っていまっていました。同じ衣装を着た作品を描く。ワンピース作品も数点仕上げ、その色のパンツを過去に描いたものも今回は出品してくれている。ということは以前にもこの「朱赤」はよく使っていたのに、意外なことに「この展覧会のためにいつもは使わない朱赤の衣装を着た人物を描いたのね」という人が何人もいる。ヒトが持つ印象とは面白いものだ。

そして溝渕美穂さんは、キーポイントは朱赤と見たけど朱赤を使わず朱赤をサポートする方針を決めました。溝渕さんが好きなちょっとくすんだクリーム色や黄緑は「朱赤」に合う。それだけでは物足らないと「朱赤」に合う「赤」のブローチを作る。これはなかなかの挑戦。一筋縄ではいかなかったことと思う。写真では「朱赤」よりの色に見えるがこれがなかなか複雑な色で、絵を描く人なら驚くことでしょう。

このように「朱赤」1つとっても3人がそれぞれの仕事に敬意を払って自分らしさを表現しようと制作を進めてくれたのです。
昨日舞台人のお一人がこの展覧会を観てくださったのですが、とても興味を持って観てくださいました。表現者すべての人に通じる大切なものがこの展覧会には詰まっています。これはファッションだけを観ていただく展覧会ではありません。お互いへのリスペクトと自分らしさをどう作品に生かしていくかの軌跡です。

公開制作レポートートライアングルミュージアム

5月1日(日)雨模様の日、公開制作を開催しました。
まだまだコロナが高止まりの中でしたので、このお知らせは前日にFacebookのみでいたしました。急なお知らせだったので慣れない動画配信をしましたが、これもFacebookのみだったのでレポートを書きます。

まず事前にHUMMINGBIRDDESIGN安達真由子さんがオリジナルのカットソーを作ってくれました。

そのカットソーにイラストレーターはまだのりこさんは絵を描きます。

安達真由子さんはステッチを入れていきます。

描きあがったはまださんの絵です。

縫いあがった安達さんのステッチです。

ここでそれぞれが交換して描きあがった絵にさらにステッチをいれ、縫いあがったステッチに絵を描き加えていく。

出来上がりがこの2点です。

お互いに事前の話し合いは敢えてしないことにしました。
交換してしばらくは二人とも考え込んでいましたが、アイデアが決まるとすぐに手が動き始めました。動き始めれば迷いのない仕事ぶり。この2点が仕上がるのにだいたい1時間半。こんなに短く感じた1時間半にびっくりでした。

*大変申し訳ありませんが、完成作品はすぐに売約済みとなり、現在ギャラリーに展示がありません。

公開制作のお知らせートライアングルミュージアム

明日5月1日(日)午後2時から4時HUMMINGBIRDDESIGN安達真由子さんとはまだのりこさんによる公開制作「sew&draw」をギャラリー内にて開催します。

それぞれが描いたり刺繍したカットソーを途中で交換して完成させるというライブパフォーマンスです。完成したカットソーは販売も致します。

時間は2時間ですがお客様にはこんな時期ですので全工程をお見せできないかもしれません。ギャラリー内は2年前から入場については関係者を除いて5人以内と人数制限をさせていただいています。大変申し訳ありませんがお待ちのお客様がいらっしゃる場合は在廊時間20分以内をお願いしています。ご理解ください。

*急なお知らせをさせていただいたのも感染症対策を考えたうえでのことです。