マカオ郊外ー鈴木喜家スケッチ展

初めて中国にスケッチ旅行に行った時の作品です。
「マカオ郊外」マカオも中国です。ポルトガルの植民地だった時代もあり中国の中でも異色の文化を持つ地域ですが、中国です。

50年近く前に訪れた地。

まだ1ドル360円の時代。中国は近いとはいえ飛行機での旅は若かった鈴木喜家さんにとっては大金をはたいての旅となりました。何でも吸収してやろうと意欲満々だったことでしょう。

そんな旅の話の中で「初めての中国は杉本健吉さんと一緒でした」とおっしゃいました。
「え!?あの杉本健吉!?!」と思わず叫んでしまいました。
私にとってはほぼ歴史上の人物。そんな方と一緒にスケッチ旅行なんて・・・。
当時まだ30歳にもなっていない鈴木喜家さんとほぼ70歳の杉本健吉さん。

街桂林ー鈴木喜家スケッチ展

人の手があまり入っていない風景に魅せられている鈴木喜家さんですが、そこで暮らす人々の気配のある邑にも魅力を感じています。

風土の中で培われた暮らしのための建物や村の成り立ちは独特です。
広い広い中国ではその地その地で建物も違うし、集落の構成も違っているそうです。鈴木喜家さんがいいなと思う部分をスケッチします。

「街桂林」のスケッチでは集落の向こうに桂林独特の山々が見えています。
湿度も気温も、においまで伝わってきそうな絵です。

帰国後本画にするにあたってのメモでもあるスケッチ。時間に余裕があればパステルで色も入れます。詳細なメモとして残すものなので200色のパステルセットを持っていきます。スケッチブックだって数冊、簡易の水彩セットも旅の荷物に入れるのでとても大きな荷物になるとか。

そうやって出かけてきた中国。たくさんの財産を生み出してきました。

玉龍雪山ー鈴木喜家スケッチ展

悠久の国中国。
鈴木喜家さんは中国が大好きです。スケッチ旅行には20回以上訪れています。
周りの方々からは「別の国にも行ってみたら、いろいろな場所の良さがあるよ」と言われるそうですが他の国に行ってみようとは全く思わないそうです。

地平線のスケール感は日本ではどこでも見ることができません。
あまりに大きな山や川や大地に圧倒され、帰国した後また観たいと思うのです。
特に好きなのは桂林やトルファン。

中国の地は何前年もいや何万年も変わらない景色でそこにあるのかもしれない。
そんな途轍もない時間の中に山も川も大地も悠然と泰然とただそこにある。

描いても描いても描き切れない。まだ何か足りない。まだ何か隠れている。
見えているはずなのに見えていない何か。
描いたら見えてくるのではないかという思い。

数年前に病を得て今は中国に行くのもなかなかままならなくなっていますが、20回以上の訪れて500枚近く描いたスケッチが今喜家さんの財産になっています。
スケッチを見直してそこから本画を起こすこともあります。スケッチを見直すと当時の感動が蘇りその時に気づかなかった別の感動に数十年たった今気づくこともあるそうです。

今日の作品は桂林でもトルファンでもありません。
雲南省の「玉龍雪山」です。

黄河石林ー鈴木喜家スケッチ展

スケッチ(写生)は日本画において下準備というにはあまりに大きな意味を持っています。

そもそも日本という国の風土は四季がありそれは生活をするうえでも大きなキーポイントでもあります。必然的に日本の文化にも大きくかかわっています。
日本画もしかりです。

四季は自然の中に溢れています。日本画は自然の理(ことわり)を表す芸術とも言われていて、それはスケッチをすることでできる自然との対話の中で作家が体得するものだと考えられています。日本画の学びはスケッチをどれだけするかだとも言われている由縁です。スケッチは単に下絵の素材となるだけのものではないのです。

鈴木喜家さんも膨大な量のスケッチを描いてきました。

この「黄河石林」はどちらも横長のスケッチですが、上の絵でスケッチブック6ページ下の絵で4ページを繋いでいるのが写真を拡大すると見えると思います。
こんなふうにその場でつなぎ合わせても描きたくなったことがよくわかります。

作家にとっては画家として本画に対する準備であり、また画家としての修練で描いたであろうスケッチに今私たちはその場で画家鈴木喜家が場から得たエネルギーを自分のパッションとして画面に落とし込む臨場感を味わうことができます。

鈴木喜家スケッチ展ー中国紀行

鈴木喜家スケッチ展ー中国紀行
2025年9月25日(木)-10月5日(日)*9月30日(火)休廊
正午-午後7時(最終日は午後5時まで)

日本画は画材の性質上その場で絵を描いて仕上げることができません。
スケッチは絵を描くうえで大変大切なものです。これから毎日のブログでその重要性はおいおいお伝えしていきます。

前回(1年ほど前)の個展でスケッチ展を開いていただいたのですが、多くのお客様がその瑞々しさに感動していらっしゃいました。まだまだたくさんのスケッチがあるとのこともう少し見せてほしいとの声う受けて今回のスケッチ展開催とうことになりました。

中国には20回以上もスケッチ旅行に出かけていることから、今回はその中国でのスケッチのみを展示していただきました。題して「中国紀行」

9月26日(金)午後6時からアーティストトークも開催します。(予約不要・入場無料)是非お出かけください。

鈴木喜家さんは金曜日は午後4時以降、あとは営業日はできるだけ在廊してくださいます。体調や天候によっては在廊できかねる日もありますので鈴木さんにお会いになりたい方は下記に連絡の上お出かけください。
052-953-1839(営業時間のみ)

Goki&Artists 20250Autumn-最終日

最後まで夏が残ったままのファッションとアートの展覧会でした。
みなさんも夏疲れがでませんことをお祈りいたします。

来週からは本格的な展覧会シーズンを迎えます。
秋の第一弾は日本画家鈴木喜家さんのスケッチ展です。
日本画にとってスケッチがどれほど重要な制作の部分なのか昨年の個展でたくさん見せていただきましたがその第2弾として何度もスケッチ旅行で描き貯めた中国編を見せていただきます。9月26日(金)午後6時からアーティストトーク(予約不要・入場無料)も開催します。是非お出かけください。

まだ暑い?ーGoki & Artists 2025 Autumn

暑い夏でした。
今朝は随分涼しかったけれど天気予報を見ると来週後半にまだ30℃越えの日がありそうです。あ~、ってため息つきそうです。

テレビなんか見ていると、季節の先取りなのか収録時に日にち計算してこのくらいかなと用意されたものが暑苦しく見えることがよくあります。この異常気象はファッション業界にとってとんでもなく迷惑なことでもあります。

秋らしい色合いでも見た目も暑苦しくなく、そして快適に過ごせるようなコーディネートをしてみました。

まだもう少し半袖も仕舞えませんね。急な気温の変化に対応するためには羽織物を持っていると便利です。

あと3日ーGoki & Artists 2025 Autumn

ここ2シーズンほどこのサロペットジャンバースカートがGokiの人気デザインです。大人可愛いをコーディネートしてみました。
グレーのサロペットに合わせたのはカーキ色の七分袖ブラウス。今年の暑さでは七分袖ブラウスは10月半ばまでは便利アイテムになるのではないかと思います。

Goki展の会期も今日を含めてあと3日になりました。
本日最後の入荷がありました。まだまだたくさんありますが、追加はできませんことをご承知ください。

中村理恵日本画展-時の中で

中村理恵日本画展
時の中で

2025年10月23日(木)-11月2日(日)*10月28日(火)休廊
正午-午後7時(最終日は午後5時まで)

中村理恵アーティストトーク
10月25日(土)午後3時から

〒461-0001名古屋市東区泉1-14-23ホワイトメイツ1F
TEL052-953-1839