赤い千鳥でなんとなく丸ができています。
お正月ですからおめでたい日の丸(日の出)のようなイメージだそうです。
そのおかげでギャラリー内が明るくみえます。
これは全作品で構成されたストーリ―の一部ですがそれがとてもよく作りこまれていて見る側を楽しませてくれるのです。
その中にも青い鳥がいるのも示唆に富んでいます。
WHITE MATES bldg.1F 1-14-23Izumi Higashi-ku Nagoya Japan Phone052-953-1839
赤い千鳥でなんとなく丸ができています。
お正月ですからおめでたい日の丸(日の出)のようなイメージだそうです。
そのおかげでギャラリー内が明るくみえます。
これは全作品で構成されたストーリ―の一部ですがそれがとてもよく作りこまれていて見る側を楽しませてくれるのです。
その中にも青い鳥がいるのも示唆に富んでいます。
東濃地方は全国的に見ても陶器の一大産地です。
ただ土も釉薬もいろんな種類があるので特徴がないと言われてしまうこともあるのだそうです。
高木伸彦さんはいろいろな素材が手に入りやすいことを利点と考えています。
今回もいろいろな土や釉薬を使って制作しました。モチーフは鳥。それも大半は千鳥です。素材が違っても統一感があるのはそういうことなんですね。
釉薬の色も何色あるのでしょうか。とにかくカラフル。そのせいかいつもは人気の白を選ぶ方がちょっと少数派になっています。
「青い鳥」というメーテルリンクの童話はご存じのことと思います。
幸福の象徴青い鳥は身近なウチの中にいたというお話です。
身近な幸福は気づかぬうちにどこかに飛び去ってしまうことだってある。
そんなことをこの展覧会の展示ストーリーとして高木伸彦さんは考えました。
鳥のお皿は即売にしています。日々皆さんの手元に旅立つ作品。作品のレイアウトは販売の状況に任せるがままです。少しずつ変わっていくことは人々を取り巻く環境(物理的にも精神的にも)の変化にも似ています。
自分にとって大切な小さな青い鳥がいることを気づいてほしい。
青い鳥皿(とりざら)にはそんな意味も込めています。
もちろん青い鳥皿がここに残ったほうがいいという意味ではありません。むしろみなさんのお手元に幸福が行くことの方がずっといい。
もっと言うと、何も青い鳥だけが幸福なのではなくてどの色の鳥もそれぞれ幸福がある。みなさんのところに幸福が広がっていくことを願っています。
この展覧会は会場1つで「鳥の歌」というタイトルが付けられています。
スペインカタルーニャ出身のチェリストパブロ・カザルスが平和を求めるメッセージとしてこの曲の演奏後「私の生まれたカタルーニャの鳥はpeace、peaceと鳴くのです」と付言したことでもよく知られています。
その「鳥の歌」を心に高木伸彦さんはこの作品を作りました。
千鳥が主ですが、鳩も烏もペンギンさえもこの中にはいます。たくさんの鳥が自由に飛び回ることはとても幸せなことです。300羽近い鳥たちが思い思いに飛んでいる。
確かこれは陶器の展覧会。
陶器の展示に陶器の鳥が飛んでいる。いいなと思う。
いろんな色のいろんな種類の鳥が楽しそうに飛んでいる「鳥の歌」
「peace、peace」って聴こえますか?
昨日お伝えしたようにこの個展が高木伸彦さんにとって初個展となりました。
新人作家です。
ただ新人としてはなかなか遅いデビューなんです。
学生の時から陶芸が好きで知り合いの陶芸家の工房で教えも乞うていたのでしたが就職とともに土に触る時間や土に向かう心も少しずつ遠ざかっていました。それでもいつかちゃんと陶芸の勉強がしたいという思いは持ち続けていたのです。公務員を定年まで勤めあげと同時に当時の瀬戸窯業高校専攻科に入学し2年間勉強し、この春卒業して4年になるそうです。
私は専攻科に入ったときに「初個展はウチね」と髙木さんに言いました。髙木さんも周りもそれは単なるエールだと思っていました。だって作品もまだ作っていない学生さんに個展のオファーだなんて本気にするとしたら相当お花畑な人です。
なんでそんなオファーを出したのか?
髙木さんはもともとプリズム創業以来通い続けてくださったお客様でした。35年通って下さってたくさんお話しさせていただいていたので、彼の作品を観る目の確かさは良く知っていたし、彼がどれほど真面目で謙虚な人なのかも良く知っていました。
60歳を過ぎてから本格的に始めた陶芸。その手が二十歳そこそこからずっと続けている人にそう簡単に追いつくはずがないのは当然のことです。しかしいつかはちゃんと勉強するぞと心に決めて30年以上も展覧会を観続けてきた目を持っている人はそうそういない。そんな人が作る作品が面白くないはずがない。それが私の確信でした。だから6年前にオファーをしたのです。
6年前に「個展を」と言ったからといって「はい」と簡単には言ってくださいませんでした。当たり前です。髙木さんは思慮深い大人です。それでも1年ほど前に個展を開く決心をしてくださいました。残り時間などを考えてのスタートです。
髙木さん本人にとってどうやらこの個展は100点には程遠い展覧会のようです。厳しい目でいろんな展覧会を観てきた髙木さんが自分の展覧会にだけ甘い目にはなろうはずがない。でもね。どんな作家さんもみなさん「100点には程遠い」っておっしゃるんです。私は作らない人だから呑気なことを言ってしまって申し訳ないんですけど、「程遠い」って思うことがさらにいい作品を生み出すんですよね。あの北斎だって「あと10年長く生きたらもう少しましな絵が描けただろうに」って言うんですから。
新年あけましておめでとうございます。
旧年中はたくさんのご厚情ありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2025年のプリズムは高木伸彦さんの初個展で幕を開けさせていただきます。
初個展、高木伸彦、何?誰?
髙木さんは陶芸家・・・クラフトデザイナー・・・。
陶磁器系ではありますが、まだどちらともいえない新人の作家です。
「今回はインスタレーションだ」と本人はおっしゃっています。
プリズムの壁には鳥が飛んでいます。
何がどう始まるのか少しずつ解明していきますので19日までお付き合いいただければ幸いです。
急なお知らせですが、本日(1月5日)午後1時30分よりアーティストトークも開催いたします。早く全容を知りたい方は是非お出かけください。(予約不要・入場無料)
「X’MAS ARTIST SHOP 2024」は本日最終日です。
そして今日がプリズムの2024年最後の営業日です。
今年もみなさんには大変お世話になりました。
ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
来年2025年の営業は1月5日(日)から昨日お知らせしましたように高木伸彦さんの個展を開催いたします。初日5日の午後1時30分よりアーティストトークもいたしますので是非お出かけください。(予約不要・入場無料)
それではみなさんよいお年をお迎えください。
この展覧会の最後にご紹介するのは高木伸彦さん。
髙木さん来年年明けが個展です。
今回の作品はちょっぴりフライング気味なので1点だけの紹介とさせていただきました。どんな個展になるのかお楽しみに。
プリズムの定休日は火曜日ですが、明日12月24日火曜日はクリスマスイブですから営業します。当日だけど何か素敵なプレゼントはないかしらとお悩みの方は是非プリズムにお出かけください。火曜日でも明日24日はいつも通り正午から午後7時まで営業します。
プリズムには2月に「猫展」という長寿企画があります。
「犬展はないの?」とよく聞かれますが、こちらは戌年のときだけの企画です。
それできっと足立ゆうじさんは犬好きさんのために犬を描いてくださったのかもしれません。犬好きの皆さん是非見てください。