林孝子雅羅素展ー最終日

林孝子雅羅素展は本日最終日です。(午後5時まで)
林孝子さんのモンスター度が全開の個展をお楽しみいただけたことと思います。来年もこの梅雨の時期にどんな大雨も蹴散らすほどのパワーで「林孝子雅羅素展」を開催いたします。楽しみに待っていてください。

プリズムの次回は7月9日(木)から「夏!暑い!楽しい!summer fashion days」です。暑い夏も素敵におしゃれにかっこよくのファッションアイテムの数々をお届けいたします。

パワフル孝子ー林孝子雅羅素展

今回の林孝子さんの個展は窯の事情でタイル・短冊・アクセサリーと小ぶりな作品の展示になりました。孝子さん自身は小さな作品ばかりになったと少々残念顔です。だけどタイル120枚短冊100枚アクセサリー300点ほど。これは驚異の物量です。

そして会期中皆出席だった孝子さん。それだって実は凄いことです。いろんな事情で皆出席できないということはありますが、体力的にもお休みの日を作る方が多いのです。
孝子さんに「疲れませんか?」と尋ねると「疲れたことない」と返ってきます。若干の病もありながらこの言葉は孝子さんの矜持でもあると思っています。

孝子さんの精神力が彼女の作品には十分漲っています。
孝子さんの作品に癒しなどという優しさではなく、「ほら!行くよ!」と言われているような気がします。伴走感とでも言いましょうか。

あと1日でこの個展は終わります。もう来年に向けてああしようこうしようを語る孝子さんとの10日間は未来への希望ばかりでした。

キュートなタイルー林孝子雅羅素展

この個展のために120枚のタイルを焼くために3,4回窯入れをしています。
一回ごとにシリーズのように作品に傾向ができたそうです。

このかわいい色のスクエアパーツを組み合わせたのも1シリーズなのでしょう。随分何点も持ち主が決まりましたが、本当にキュートです。まさにこの梅雨空のうっとうしさを忘れさせてくれるシリーズです。

透明なガラス板にスクエアパーツを焼き付けてあるので少し凸凹していますが、裏返したら凸凹が無くなります。裏返してコースターとしてお使いいただくのもいいですね。これはお客さんと孝子さんがお話ししている中で出てきたアイデアです。

作品が人と人を繋げてくれて、新しいアイデアも生まれる。

孝子さんのお気に入りー林孝子雅羅素展

ガラス作品は陶磁器などと同じで焼成しますから、思い描いた通りの仕上がりになるわけではありません。それがまた制作の醍醐味でもあります。

ちょっとした温度の違いや時間や窯のどこに置くか隣と作品とのバランスで溶けすぎたり盛り上がったりいろいろなことが起こります。

この作品は林孝子さんが今回気に入っている作品の1つです。

擦りガラスの板をベースにガラス粒や色のある板ガラスと組み合わせて焼いてみた結果です。半透明のニュアンスが孝子さん好みになりました。

「来年はこのマチエールのお皿を作ってみたいな」と思いはすでに未来に向かっている孝子さんです。

自分で限界を作らない生き方ー林孝子雅羅素展

林孝子さんはプリズムに関わる全作家の中で最高齢です。
88歳。

この若々しい作品からはとてもそういう年齢だとは思いません。実際にお会いしても10歳以上若く見えます。若干の病すら抱えているのにです。

日本では多くの法令が65歳以上を高齢者とみなしています。その年齢を意識するようになるとどうしても日々の生活の中で残された生活時間を考えてしまうのはいたしかたないこと。本当にそうなのだろうか。多くの人が言葉のマジックに取りつかれているのかもしれない。

孝子さんの生き方を見ていると高齢者といわれる世代が残り時間を考えながら生きることは正解なのだろうかと考えてしまいます。

孝子さんは精力的に制作されています。あと5年は制作したいとおっしゃるし、今現在新しい窯の構想さえしていらっしゃいます。

体力の衰えはあるはずですが、それを越えた未来への希望を持っていらっしゃいます。制作で言えば、重機を使わなければならないほどの大作も作ってきましたが今回は片手で持てる重さの作品ばかりです。小さい作品はつまらないでしょうか。そんなはずはないのです。今回のタイルは10㎝角ですが、120点のタイルは見応えがあります。今回の作品の前で「来年はこの技法を利用してこんなものを作ってみたいな」なんて楽しそうに構想を話してくださいます。

制作していることが楽しいからこんなにキュートな作品になるのだと思います。

あと5年は制作していたいなんて、かっこよすぎです。

アクセサリーを作る理由ー林孝子雅羅素展

今回もたくさんのアクセサリーを出品してくださいました。
初日のブログに「定番のアクセサリー」と書きました。なんだかこれを出しておけば的なおざなりな感じがしていたら申し訳ありません。ここには林孝子さんのガラスやひいては物に対する深い思いがあるのです。

アクセサリー制作については毎回書いているので今までこのブログを読んでくださっている方はスルーしてください。

孝子さんはガラス作家ですから素材はもちろんガラスです。
作品を作るにあたって端材は必ず出ます。でもその端材を廃棄するのは辛い。孝子さんにとって大好きで大事なガラスなのだから廃棄なんてしたくない。
それで行き着いたのがアクセサリーにすることです。

孝子作品の核心はアクセサリーにもちゃんと生きています。しかもいつも一緒にいられる作品になる。

ピアス・イヤリング・帯留めになっています。
ガラスのアクセサリー、これからの季節にぴったりですね。

短冊ー林孝子雅羅素展

七夕が近いですね。
五色の短冊ではありません。ガラスの短冊です。

以前天井からつるしたことがありましたが、今回はタイルと一緒に壁面展示にしました。会場全体を見たら吊るす方が雰囲気がありますが、壁面展示のほうが1点1点をよく見ていただけるような気がします。一長一短がありますね。

七夕の短冊は願い事や季節の相応しい言葉を文字で書きます。
林孝子さんのガラスの短冊は孝子さんの思いを形にしました。だからあえてどんな気持ちなのかここでは書きません。みなさんの見え方が孝子さんの想いです。

涼し気なガラスの短冊で七夕飾りはいかがでしょうか。

 

 

タイル2ー林孝子雅羅素展

林孝子さんのガラスタイルは不思議なことに台に置いて上から見たときと台と同じ色なのに壁に掛けたときとスタンドに立てたときとでは見え方が違います。

この違いを見ていただきたくて写真にしてみると残念ながら同じようにしか写りません。

このタイル、透明な板ガラスの上に色を付けたガラスのパーツを置いて焼成します。だからタイルはパーツを載せた部分は厚みができます。人間の目はこの厚みをちゃんと見ているのですが、カメラのレンズは真上から撮るとこの厚みを正確に読み取ることができません。

壁に飾ると真上から見るのと違う厚みへの角度ができてそれを目が拾うので見え方が違ってくるのです。この作品はパーツが均一な色になっているのでまだそれほど違って見えませんが透明なガラス粒のパーツの上から色を絵具のように塗れば角度によってもっと見え方が変わります。

ガラス作品の面白さは角度によって光の拾い方が違うことで見え方が違うところにもあります。人間の目の優秀さが「観る」楽しさをどんどん広げてくれます。