Zaru Sobaー佐々木悟郎イラストレーション展

食べ物の絵もファンの多いジャンルの1つです。

お仕事の依頼も多く、昨年は毎日新聞に連載された「いただきます」が1冊の書籍として出版されたほどです。

食べ物の絵。
写真の方がより伝わり易いのに、敢えて「挿絵」を依頼されるのは何故か?
「読む」という行為は読み手の想像が必ず入る。知らず知らずに想像の世界にいることが楽しい。事実を完璧に伝える写真より描き手の想像が入る「挿絵」がより好まれるのかもしれません。

悟郎さんの目を通して描かれた「Zaru Soba」は私の目ともあなたの目とも違うフィルターを通っている。

悟郎さんは今まで何冊もの本を出版していて文筆家としても知られていますが「いただきます」は毎日新聞の記者さんの執筆です。

Istanbul-佐々木悟郎イラストレーション展

佐々木悟郎さんは百戦錬磨のイラストレーターですから基本的には依頼があればどんなテーマも絵にしてしまいますが、オーダーをする側も悟郎さんの絵がその仕事には悟郎さんが最も相応しいという判断のもと発注があるわけです。

風景だったり静物だったり食べ物だったりの基本的なジャンルはできてくるようです。

今回の個展でも風景画はかなりたくさんあります。
国の内外を問わずあらゆる風景があります。

どこにいてもモスクが見えるイスタンブールの街は異国情緒を感じる。
「行ってみたいなぁ」と思う人。「懐かしいな」と思う人。中には「大っ嫌いだ」と思う人もいるかもしれない。
いろんな人の気持ちも飲み込んでその風景は悟郎さんの手で少しだけ暖かさを持ってここにある。

Goki+あるもにわ&Artists2020Springー最終日

「Goki+あるもにわ&Artists2020Spring」は本日最終日です。
Gokiの構築的なデザイン、百瀬みち代さんの魂のデザイン。
どちらもお楽しみいただけたことと思います。
Gokiはこれからも続きますが、百瀬さんの「あるもにわ」の秋冬物は今年の8.9月で一旦終了となります。

次週は3月19日(木)から「佐々木悟郎イラストレーション展」です。
プリズムは予定の変更はありません。3月23日(月)のギャラリートークも開催いたします。ただし参加の方はマスクをご持参の上着用をお願いいたします。
佐々木悟郎さんは3月23日のトーク以外では25日から最終日の29日まで午後2時以降在廊の予定です。大勢の集まりに不安のある方は在廊日のお出かけをおすすめいたします。確実にお会いになりたい方は事前にお知らせください(052-953-1839)

カラータイツーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

ごめんなさい、こんな美しくない写真を投稿してしまって・・・。

ショックだったんです。
お気に入りのカラータイツに穴があいてしまったんです。

私かなりの寒がり。
春の初めが案外つらい。
春らしいファッションでいたいのに、まだまだ寒いこの季節。寒さ対策はしておきたい。

こんな時の強い味方はカラータイツ。
・・・なのですが、案外春に合うカラータイツって少ない。
たまにあっても、パステルカラーの可愛い色。
大人に似合う色は本当に少ないのです。

実際にはもう少し鮮やかな、それでもちょっとくすんだブルーグレイのこのタイツは自分の持っている服に合わせ易かった。
大事に使っていたのに、とうとうだめになってしまいました。

カラータイツは寒さ対策の切り札ではあるけれど、色のバランスが難しいので慎重に選んでほしい。買ってはみたものの身につけてみたら色味がちょっと違っていたなんていうことも多い厄介なアイテムでもあります。

今日からまたお助けカラータイツを求める旅が始まります。

行くところーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

百瀬みち代さんが古布で洋服を発表し始めて頃の作品が1点残っていました。

百瀬さんにしては古布感が残っているなと思います。
彼女の最も大きな特徴は「着物の生地で作りました」という感じがあまりなく、「そういえばこの素材は古布なのね」というさり気なさ。

そのために何度も縫い直したり・・・時には全然違うアイテムになっていることさえあったとか。

初期の作品を改めて見ると、ひた向きさがあるようで愛おしいのだそうです。

ある布をできるだけ余すところ無く使ってあげたいという布への愛。
そのうちどんどんその気持ちが嵩じていつしか超絶技巧の世界に入っていきました。それはそれは美しい布の使い方でした。

最後に行き着いた感性は初期とは少し違うけど、大切な時間だったはず。
かけがえの無い時間が「目と手」を傷めることにもなってしまいましたが、それは今も宝物の時間です。

そして今、こうやって培われた感性は服作りではなく日々の生活の中に生かされています。服作りを止めた頃同時にブログもやめてしまったそうですが、最近再開されました。ご興味のある方はhttp://harmoniewa.tea-nifty.com/seventyfive/から見てください。百瀬さんは新しいステージに進化しています。

読書、俳句、ブログが目下の楽しい時間だそうです。

 

3月11日ーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

今年も3月11日がやってきました。

毎年来るこの日、特別な1日。
今年は一際感慨深い。

あの日以来日本全土を襲った閉塞感。
原因は全く違うけれど、今年はCOVID-19が似たような閉塞感を生み出しています。

あの日も今日のようにプリズムはGokiの展覧会を開催していました。
未曾有の災害に驚嘆し、どうしていいかわからない不安の中に落とされたようでした。

日本人は優しい。
自分だけ楽しいのは心苦しい、と。
楽しみにしていたイベントは中止になり、自分だけ美味しい物を食べたり、自分だけ欲しい物を買ったりは被災者に対して優しくないのではないかと自粛するようになりました。

今回はそういうことではない。どこかでウイルスを拾ってみなさんにご迷惑をかけるようになってはいけないという思いから、そして学校すらお休みになるのだからと、やっぱり自粛の方向に動いている。残念ながら結果的には同じようなことが起こりつつあるように思います。

9年前Gokiのスタッフに言われました。
「日本の最高の縫製技術は被災地陸前高田にあります。今年の分はもうあの地で作れないけど、次期は復興していてくれなければ困るんです。そのためには今服が売れないと次期の復興が望めなくなるんです。だから売ってくださいね。次期の注文をたくさん出すためには今年の売り上げが必要なんです。」と。
Gokiも一部陸前高田に縫製を出していました。日本の名だたるファッションブランドYもGも陸前高田で縫製してもらっていたそうです。

それでも世の中は自粛ムードになり、経済状態もぐっと落ち込みました。

陸前高田の縫製業は少しずつ前を向いていますが、COVID騒動で打撃を受けることだけは無いようにと願っています。

事態は陸前高田だけではありません。
すべての経済活動が大幅に滞るようなことがあってはならないのです。
みんながちょっと顔を上げるようにして生きれば乗り切れる。
しかし、みんながほんのちょっと俯き加減に生きるようになると世界恐慌だって起こる。

こういう時こそ、気持ちを弱らせてはならない。

 

グレーは優等生ーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

季節の変わり目にはグレーが大活躍です。
暗くもなく明るくのない色だし、どんな色とも相性が良いのでストールやアクセサリーで季節の先取りをし易い。

以前にも書きましたが、おしゃれに手抜きは禁物。
合わせる色に工夫をしてください。

今日写真には敢えてアクセサリー類は入れませんでした。
あなたの「春」はあなたが決める。

合わせたスカートは透け感のある素材。
「黒」だって季節感を出せる。
色だけでなく素材も大事な要素です。

布の流れを読むーGoki+あるもにわ&Artists2020Spring

Gokiの黒のスカートです。
布の剥ぎ方がわかり易いように明るめに写真を撮りましたので実際にはこんなにはっきり縞は見えません。

布を縦横斜めに剥いで縫うことで体が入ると面白い立体感が出ます。

着物はまっすぐに縫うことで美しいラインを出しますが、洋服は体の線に沿うように布を裁断して体の美しさそのものを見せるようにします。さらに現代ではわざと体に沿わないように裁断縫製することで体と別の形を作ることで面白さを表現しています。
このスカートはまさにそういう面白さが命です。

暑さや寒さから体を守るための「衣」は人が楽しく生きられる要素も持つようになりました。

夏よ来いーGoki+はるもにわ&Artists2020Spring

涼し気な夏生地のベスト。
春を飛ばして夏が来てほしいような気がします。

着物はきちんと着ると、どんなに涼しい素材でも暑くないとは言いがたい。
その点締め付けの無いデザインであれば洋服は楽チンです。

和布で作る洋服は両方の良さを持っているのだから、着易くないわけが無い。

流行に左右されないあるもにわの洋服に袖を通してみてください。
着てみなければ形も機能もわかりません。
是非気軽に試着してみてください。

ラスト・ディール

定休日だったある日「ラスト・ディール」という映画を見てきました。

ある年老いた美術商が主人公。
イリヤ・レーピンの作と思しき作品に出会いその真贋を解き明かしながら最後の商売に賭ける。その中で家族への愛を見つけていくという内容なのだが。
結局、ディーラーとしては失敗をし、失意の中亡くなる。

真贋を追いかけるスリルや、美術商としての失敗には面白さはあったものの、その絵の存在は彼の救いにならなかった。というよりそこは重要ではなかったことがどうにもすっきりしない結末だった。

絵は単に商品でしかなかった。
家族や友人の愛はあっても絵そのものが心を救うことはなかったことに、何だか言いようの無い寂しさを感じた。

そんなことだからギャラリーで稼げないのだと言われそうだけど、私は信じたい、絵の持つ力を。
この1枚に出会ったから生きていける。今日食べるパンは必要だけど、巨万の富よりも1枚の絵は明日の力になる。
マーク・ロスコの絵を見て「明日も生きていこう」と描き残した少年は今日もきっと明日を夢見て生きていると思う。