九相図ー平塚啓Paper Art

平塚啓さんの今回の個展のメインは「九相図」。その中でも最も力も時間も注いだのが「九相図向日葵」。「九相図向日葵」は大作でもありますが1点。「九相図」も物量としては全体の5分の1くらいだろうか。

今日の写真に「向日葵」以外の「九相図」のほとんどがあります。
メインテーマにしては少々物量は少ない。ただこの「九相図」シリーズには「向日葵」だけで510日という膨大な時間がかかっている。しかもこのテーマは仏教の死生観を含めて無常・不浄など重くて深い思想を考えながらの制作になりますから、精神的にきつい時間にもなります。

「白椿」「欅の葉」「銀杏の葉」「トウカエデの葉」が「向日葵」以外の九相図です。

今回の九相図はいったんここで終わりにして、明日からは他のシリーズを紹介します。九相図のシリーズがこれからも続くのかどうかは今の段階ではわかりません。5点の「九相図」。物量だけでは測れない作家の思いの深さがあることだけはお伝えしたいと思います。

超絶技巧のその先にー平塚啓Paper Art

510日という気の遠くなりそうな時間の先に出来上がった「向日葵」
膨大な時間は向日葵の九相のリアリティの追究に費やされそれを具現化するために費やされた。

左の画像は九相の5番目。右の画像はこの向日葵を作るための部品。
種・花びら・種の部屋・ガク
1つ1つの部品・・・と敢えて書きますが、その再現には気の遠くなりそうな工夫が必要でした。工夫の方向が決まり数を揃えるとなると手仕事はまた気が遠くなりそうな時間がかかる。その具体的な説明は文章にしても多分伝わらないのでギャラリーにいらっしゃった方にはご希望とあれば説明させていただきます。

部品を組み立てて花を組み立てる。
と一言で表現できることにもとんでもない技術も時間も必要です。

510日の果てに、平塚啓さんは何を見たのか?

実は終わったなと思っただけで特に何か気持ちに変化があったわけではなかったと言います。そうなのか?本当?だけど、それが真実なのかもしれない。
未来に心の変化があったとしても、それはそれかな。

ともかく510日は見る側に説得力があることは間違いない。

九相図向日葵ー平塚啓Paper Art

「九相図(くそうず)」耳慣れない言葉です。
これは仏教絵画の1ジャンルです。
死体の変遷を九つに分けて描いたもので、見ることで修行僧の悟りの妨げとなる煩悩を払い現世の肉体を不浄のもの・無常なものと知る修行のための絵画なのだそうです。
煩悩を払うために絶世の美女とされていた小野小町の九相図は何点もあったようです。
ネットで調べてみると何点も観ることができますが、ショッキングな絵でもあるので閲覧注意とあることも多いように思います。案外科学者の目で事実をありのままに描いていたということがわかります。

美しいと言われる女性になぞり平塚啓さんは向日葵の花の九相図を作りました。
植物なので動物のような凄惨さ(あくまで一般的な主観です)がないのも作品制作のモチーフとしては選びやすかったのでしょうか。
何よりも大きな違いは平塚九相図には煩悩の払拭や無常を知ってもらうという目的は無い。

人の体も花も朽ち果てた先に未来を養っていくものがあるのも事実である。
前回の個展では大きな木の作品が会場にありましたが、これは彼のお父様の死に見た次の世代へ受け継がれるものがテーマでした。
九相図を制作する中で平塚さんが得たものは何だったのか知るのが明日以降のプリズムの楽しみです。

そして圧巻にもこの作品510時間という時間を費やしたことも書いておきます。

Goki &Artists 2025 Spring-最終日

「Goki & Artists 2025 Spring」は本日最終日です。(午後5時まで)
次は8月の終わりから9月の初めにかけて開催します。

次回のプリズムはペーパーアーティスト平塚啓さんの個展「九相図向日葵」を3月20日(木)から20日(日)開催いたします。3月21日(金)午後6時よりアーティストトークも予定しています。(予約不要・参加無料)是非お出かけください。

冷たい雨がーGoki & Artists 2025 Spring

今日も名古屋は冷たい雨です。
さすがにこのところの雨の多さにめげそうです。

私が通う道には早咲きの桜並木がありちょっとした名所なんですが、今年はなかなか咲きませんでした。それでも今朝通りかかると昨日までの暖かさで一気に開花が進んでいました。

来週の前半は気温も低めで雨模様の日が続きそうです。
暖かくして過ごしたいけれど、春らしさも忘れないようにしなければね。

まだまだ侮れないーGoki & Artists 2025 Spring

今朝は暖かい朝でした。
春のジャケットを着て出かけてもよさそうと気持ちよく家を出ました。

暖かくなったなと思っていたのですが昼頃から日が陰ってきて風さえ出てきました。薄ら寒い。やっぱり3月の陽気は侮れない。ちょっとした気温の変化にも対応できる用意は必須。

今日のような日にはこの中綿入りベストがいい仕事してくれそうです。
丈が短めなのでもっさりしないから3月には冬感少な目でいいのではないでしょうか。

短めとうことは小柄な方もすっきりみえます。

そして何よりもスペシャルプライスなのが嬉しい1点です。

もちろん極寒の真冬にも大活躍します。

ロックテイストーGoki & Artists 2025 Spring

鋲のようなボタンにシースルー、こういう攻めたデザインがGokiではたびたび登場します。

気持ちを強く持っていたいとき、服が背中を押してくれる時もある。
服が生きるうえでの相棒でいてくれるのならそれはとても心強いもの。

きっとGokiのデザイナーからのエールです。

デザイン復刻ーGoki & Artists 2025 Spring

この展覧会中私はGokiの服で過ごします。

今日は加藤裕之さんが生前デザインしたものを復刻したジャケットに加藤さんが育てた後進のデザイナーがデザインしたスカートを合わせました。ブローチはよしだ律さん。

先日のパンツスーツも復刻すればいいのにと思いますが、これが不可能なのだそうです。

あのスーツとは別にとても気に入っているベストスーツがあるんです。やっぱり30年近く前のモノです。それはGoki社のスタッフもため息をもらすほどのデザインです。「復刻すればいいのに」と言うと「あのころのものはもう復刻できないんです。もう型紙の残っていないから」資料としてその服をお返ししてもいいと申し出たのですが、それでも復刻は叶わないのだと言います。現物からパターンを起こしても似て非なるモノしかできないのだと言います。それくらい加藤さんのパターンは天才的な何かがあるらしいのです。

今日私が着ているジャケットが復刻できた理由はキャドの存在です。加藤さんがキャドを使うようになってからのデザインは全部パソコンに入っているので復刻が可能なんです。

生地は当時のモノが手に入らないし、私のように現物をお持ちの方もいらっしゃるので別のモノを使っています。

このジャケット以前はどんな生地だったのかと思いをはせるのもいいんです。

そうそう今日の日曜美術館で紹介されていた小池一子さん、イッセイミヤケの服を着ていらっしゃいましたね。イッセイにほれ込んで世界に彼のデザインを紹介した小池さん。彼亡き後もイッセイの服をここぞという時に着て出てきてくれる心意気が素敵でした。

まだまだ寒いけどーGoki & Artists 2025 Spring

3月なのだから春らしくとはおもうのだけど、寒い。
東京は雪が降っているとか。

さすがにもう少しダウンのお世話になることにはしましたが、春のGokiは続々入荷です。

透け感のあるしわ加工のチュニックブラウス。
雪の便りを聞かなくなったら出番かな。

ずっと新しいーGoki & Artists 2025 Spring

今日の私はGokiの約30年前のパンツスーツを着ています。

手に入れた当初10年くらいは秋から春までヘビロテで着ていました。Goki社のみなさんには「10年も着てるってあんまり言わないでください。長く着ていただくのは嬉しいけど、Gokiの服は一度買ったらずっと買い替えなくていいと思われるから売れなくなるじゃないですか」って苦笑されたものです。

ダブっとしたシルエットが流行った時代でした。
やがてこういうシルエットは世の中から姿を消しました。自然にこの服の出番を少なくなってしまって15年以上はタンスの肥やしになっていました。

ここ数年このシルエットを見かけるようになりました。主に流行の先端を行く男性のタレントさんが着ているようです。
私もあの服出してみようかなと2年ほど前からまた再び袖を通しています。

そんな思いで出してみる服はだいたいなんだかちょっと違うなとなるのだけど、この服は・・・いいんじゃない。

ちょっと違うと思う理由に生地の痛みがあります。破れているとか日に焼けているは論外だけど、生地につやが無くなっていることがほとんどです。それだけでもうその服は時間を感じさせてしまいます。

それなのにこの服は全然くたびれていない。あんなにヘビロテで着ていたのに。

なぜなのか聞いてみたらこの服の生地はとんでもなくいいものなんだとか。
生地と言っても個人が買うものとアパレル企業が買うものとでは流通が違うらしい。生地を使う量が桁違いなのだから仕方ないのかもしれません。
アパレル用には昔のようないい生地は出なくなったのだそうです。

いいものを長くから安いものをとっかえひっかえの時代になったのは経済状態の悪さも一因かも。

私はこの服もう少し着ようかな。と言うわけで私の断捨離はちっとも進まないのです。