鏡に色模様を付けるー林孝子雅羅素展

昨日文字盤が鏡でできた時計を紹介しました。その鏡にサンドブラストで模様をつけたということを書きました。

で、この鏡です。緑の模様をどうつけたのかの話です。
サンドブラストで模様を彫った後そこに緑のラッカーで色付けしたのです。
鏡の表面はつるつるなので色付けはなかなか困難。サンドブラストをかけて表面をざらざらにしておけばラッカーがうまく乗ります。
この方法ってガラス作家の皆さんには一般的な方法なんでしょうか?色々調べてみてもそういう方法は出てきません。
孝子さんに聞いてみると、こうやったら色が入れられるんだろうなと思ってやってみました、と。やっぱり超オリジナルな技法でした。

この鏡は表ではなく裏面をブラストして色を入れてあります。

早々少し前にお生まれになった方には記憶にあるかとおもいますが、昔はお店などに開店した時に贈られたのか贈り主の企業名などが入った鏡がよくありました。そんな名入れもガラスの加工を生業にしていた林家の仕事の1つでもあったそうです。鏡が無地でないのは孝子さんにとっては当たり前のことだった。「鏡に絵があるのは見たことがない」と多くの方がおっしゃいますが、孝子さんにとっては逆なんだそうです。

発想の違いはそんなところにもあるのですね。

時計も鏡ー林孝子雅羅素展

この作品は時計の文字盤の部分が鏡です。
鏡の素材は昔は金属でしたし、今はアクリルなどの場合もありますが、おしなべてガラスです。ガラスですから雅羅素作家林孝子さんの制作の範疇です。

ガラス作家は熱加工かと私の浅い知識では思っていました。孝子さんも多く熱加工なのですが、もう1つサンドブラストという術がありました。細かい砂を高速で吹き付けてガラスの表面を削っていく技法です。*この技法はガラスだけのものではありません。

この作品もサンドブラストで模様を彫っています。ガラス作品と一口に言ってもいろいろな技法があるのですね。

 

コンソールテーブルー林孝子雅羅素展

玄関やソファの横などに置くテーブルをコンソールテーブルというのだそうです。おしゃれだし住まいの格がぐっと上がりそうですね。

天板は林孝子さんの作品ですし、骨組みも孝子デザインで特注で作ってもらった鉄製です。5年ほど前の作品だそうですがプリズムのショウウインドウにぴったりだったので飾っていただきました。

今回は出品作品の時計を置きましたが、植物や別のオブジェを置くのもきっと素敵です。

今回このコンソールテーブルをスペシャルプライスで出品していただきました。ブログにはお値段を出すことは控えますが、ご興味のある方は是非お申し出ください。(052-953-1839営業時間のみ)

アクセサリーー林孝子雅羅素展

アクセサリーは林孝子さんの定番作品です。
ブローチ・イヤリング・ピアス・帯留め

昨年の個展のブログでも書きましたが、アクセサリーを作るのはファンがいるという理由だけではないんです。孝子さんの作品作りのポリシーでもあるので今年も書きます。

孝子さんのおうちの家業は板ガラスの加工です。
企業としてのガラス加工ではたくさんの廃棄ガラスが出ます。
そもそも孝子さんが作品作りを始めたのは廃棄ガラスを自分の創作で蘇らせたいとの思いからでした。
作品を作っていても元々の廃棄ガラスより小さくはあるけれどやっぱり廃棄ガラスが出てしまう。
「廃棄」とても心苦しい。なんとかしたい。

思いついたのがアクセサリー。
それなら「廃棄」することなく大事なガラスを使い切ることができる。

素材を全部使いきることが素材に対する感謝の気持ち。

アクセサリーは感謝の気持ちのお裾分け。
だからお値段も感謝価格です。

小皿ー林孝子雅羅素展

今回の個展では鏡と時計がメインですが、林孝子さんの食器はいつも大人気なので食器ファンのために作ってくださいました。

茶系の透明ガラスに金で模様を付けています。
金が載せてある転写紙を好きな形に切って貼ってガラスに焼き付ける。
工程としては簡単に書くとそういうことですが、実はなかなか困難な工程なんです。どこがどう困難かはわかるように文章化できませんので、どうしても知りたい方はプリズムで孝子さんに直接聞いてみてください。

過去2回のプリズムでの個展で出品してくださった食器はポップな色のものが多かったのですが、今回はちょっとシックです。シックではあるけどどこか孝子さんらしい軽快さがありますね。

ちょうどお饅頭1つ乗せるのに調度いい大きさです。

想を刻む時計ー林孝子雅羅素展

林孝子さんは手と頭はいつも動いている人です。
自分の想いを刻み続ける人。だれにでもできることではありません。

時計のように規則正しくというわけではありません。ときには全速力で、ときにはのんびり寄り道をしながら。それでも休みはしません。

そうやって「想」を作品という形にして林孝子という人となりを確実に刻み続けた37年。

今日のトークでそんな林孝子時間に思いを馳せてみました。

アーティストトークー林孝子雅羅素展

明日6月29日(日)午後2時より、プリズムにて林孝子さんのアーティストトークを開催します。

孝子さん作品はもちろん素敵なんですが、人柄が本当に素敵な方なので是非お話を聞いていただきたく思います。87歳にしてこの旺盛な制作意欲はどこから湧いてくるのか。ご本人から聞いていただいたらその魅力が十分に伝わるのではないかと思います。

かく言う私も孝子さんに出会ってからどう生きるのかの考えが変わった一人です。是非多くの方にいらしていただきたいです。

29日は難しいとおっしゃる方、個展開催日はほぼ在廊しますから会いに来てください。ただし天候などの都合でキャンセルになる日がありますので、絶対会いたい方はギャラリーにお問い合わせください。
052-953-1839(営業時間のみ)

空を映す鏡ー林孝子雅羅素展

「DMに使う作品できた」とある日林孝子さんから作品が届きました。

鏡でした。

鏡の撮影はとても難儀です。機材の揃った写真スタジオならどうってことないのですが、そうもいかずどうしたものかと悩んだ末空を写してみました。
なんだかとてもいい写真が撮れました。

タイトルは「空を写す鏡」
そのまんまなんだけど、その写真と言葉には無限の広がりがありました。

晴れた日も曇った日も雨の日も雪の日も鏡で空を写してみてください。
見上げてみた空とどこか違っていて異空間。
孝子さんの鏡は鏡面に色ガラスやガラス用のインクで絵のような模様のような何かが施してあるので孝子空になる。孝子空に吸い込まれてみるのもいい。

ウチの中のどこかに架けたら、孝子柄のあなたのお部屋になる・・・だろうか。

孝子さんが鏡にいろいろ手を入れた理由は「自分の顔だって見えたくないとこが年取ったらあるのよ。全部見えない鏡がいいのよ。」だ、なんておっしゃいますが別の孝子さんの言葉も見えてくるかもしれません。