「鈴木喜家スケッチ展ー中国紀行」本日最終日です。(午後5時まで)
この展覧会中にちょっとお願いをしてみました。内容は今は秘密ですがきっと素敵な何かをし使見せてくださることと思います。その日を楽しみにしていてください。
次回は10月9日(木)-19日(日)「平田佳子博覧展2」です。
平田さんの手から生み出されたおほおでうふふな楽しい雑貨の数々をみせてくださいます。
10月11日(土)午後3時からアーティストトーク(入場無料・予約不要)も開催します。是非お出かけください。
WHITE MATES bldg.1F 1-14-23Izumi Higashi-ku Nagoya Japan Phone052-953-1839
「鈴木喜家スケッチ展ー中国紀行」本日最終日です。(午後5時まで)
この展覧会中にちょっとお願いをしてみました。内容は今は秘密ですがきっと素敵な何かをし使見せてくださることと思います。その日を楽しみにしていてください。
次回は10月9日(木)-19日(日)「平田佳子博覧展2」です。
平田さんの手から生み出されたおほおでうふふな楽しい雑貨の数々をみせてくださいます。
10月11日(土)午後3時からアーティストトーク(入場無料・予約不要)も開催します。是非お出かけください。
画業も60年に近づいている鈴木喜家さん。
財産となるスケッチは、中国だけで500枚近くあるのですから別のものも数えたら一体何枚あるのでしょうか。
膨大な数のスケッチはまだまだ増えていくことでしょう。来月には九州に遠征だそうです。
絵を描く意欲は衰えを知りません。
60年分のほんのほんの一部です。明日最終日です。まだ間に合います。是非お出かけください。
風景の中に人がいることはありますが、人物が中心のスケッチは今回この1点だけです。
時を違えて描いた雲南省の2つの少数民族の女性の姿です。
人物というより民族衣装のためのスケッチです。
美しい衣装です。
鈴木喜家さんは人が着古した衣装に時間や心を見る思いで魅力を感じるそうです。一部をを買い求めたりもしました。
当時その人々にはなかなか現金収入を得る機会がなく、衣装が欲しいというと喜んで売ってくれたそうですが人々にも序列がありそれを乱すとちょっとした小競り合いまでおこったのです。中には新品はもっと高く売れると思いそれを買ってほしいと言う人までいたとか。
買うのは絵描きさんたちなので他の観光客のような感性ではなかったのですね。
鈴木さんが買ったのは左の絵の方が被っている帽子のような飾りで、錫でできた飾りはシャラシャラと涼やかな音がして軽かったそうですが、どれくらい使ったものなのか日本に持ち帰ると匂いが凄くて閉口したそうです。
誰かが使ったものには使われてきた歴史が見え隠れします。そのストーリーを思いながら描くから絵に魂が宿ります。そんなことは彼らにはとんと興味もなく、できれば新品を高いお金で買ってほしかったのですね。
トルファンも鈴木喜家さんの大好きな場所です。
砂漠の中の遺跡は紀元前2000年頃の建物だそうです。
4000年と言う途轍もない時間をかけて風化し続けている遺跡は空間の感覚がわからなくなるほど広い広い砂漠の中にあります。
時間も空間も日本人には計り知れないものがある中国。
だから鈴木さんは中国といっても都市には興味がないそうです。上海も北京も通り過ぎるだけの街。
自然の雄大さ。その自然と生きる人々。
それが見たくて20回以上も通った中国。
まだまだ描き続けます。
黄山でもたくさんのスケッチを描きました。
前回のスケッチ展の終わりに「次回はスケッチと本画を一緒に飾ってほしい」とお願いしました。
この2点は黄山のスケッチ(左)と本画(右)です。全く同じ場所ではありませんがどちらも黄山の部分です。お願いを聞いてくださったからの展示です。
写真で見ると違いが判らないほどですが、やっぱり色の深さは違います。
もう1つわかることは絵の違いが判らないのは鈴木喜家らしさ。鈴木さんならではの見え方。イメージの捉え方なのかと思います。スケッチを描くのに思う存分時間がとれるわけではありません。長い間に培ったデフォルメーションの方向というか性質がそう言うところに見えるのかもしれません。
初めて中国にスケッチ旅行に行った時の作品です。
「マカオ郊外」マカオも中国です。ポルトガルの植民地だった時代もあり中国の中でも異色の文化を持つ地域ですが、中国です。
50年近く前に訪れた地。
まだ1ドル360円の時代。中国は近いとはいえ飛行機での旅は若かった鈴木喜家さんにとっては大金をはたいての旅となりました。何でも吸収してやろうと意欲満々だったことでしょう。
そんな旅の話の中で「初めての中国は杉本健吉さんと一緒でした」とおっしゃいました。
「え!?あの杉本健吉!?!」と思わず叫んでしまいました。
私にとってはほぼ歴史上の人物。そんな方と一緒にスケッチ旅行なんて・・・。
当時まだ30歳にもなっていない鈴木喜家さんとほぼ70歳の杉本健吉さん。
人の手があまり入っていない風景に魅せられている鈴木喜家さんですが、そこで暮らす人々の気配のある邑にも魅力を感じています。
風土の中で培われた暮らしのための建物や村の成り立ちは独特です。
広い広い中国ではその地その地で建物も違うし、集落の構成も違っているそうです。鈴木喜家さんがいいなと思う部分をスケッチします。
「街桂林」のスケッチでは集落の向こうに桂林独特の山々が見えています。
湿度も気温も、においまで伝わってきそうな絵です。
帰国後本画にするにあたってのメモでもあるスケッチ。時間に余裕があればパステルで色も入れます。詳細なメモとして残すものなので200色のパステルセットを持っていきます。スケッチブックだって数冊、簡易の水彩セットも旅の荷物に入れるのでとても大きな荷物になるとか。
そうやって出かけてきた中国。たくさんの財産を生み出してきました。
悠久の国中国。
鈴木喜家さんは中国が大好きです。スケッチ旅行には20回以上訪れています。
周りの方々からは「別の国にも行ってみたら、いろいろな場所の良さがあるよ」と言われるそうですが他の国に行ってみようとは全く思わないそうです。
地平線のスケール感は日本ではどこでも見ることができません。
あまりに大きな山や川や大地に圧倒され、帰国した後また観たいと思うのです。
特に好きなのは桂林やトルファン。
中国の地は何前年もいや何万年も変わらない景色でそこにあるのかもしれない。
そんな途轍もない時間の中に山も川も大地も悠然と泰然とただそこにある。
描いても描いても描き切れない。まだ何か足りない。まだ何か隠れている。
見えているはずなのに見えていない何か。
描いたら見えてくるのではないかという思い。
数年前に病を得て今は中国に行くのもなかなかままならなくなっていますが、20回以上の訪れて500枚近く描いたスケッチが今喜家さんの財産になっています。
スケッチを見直してそこから本画を起こすこともあります。スケッチを見直すと当時の感動が蘇りその時に気づかなかった別の感動に数十年たった今気づくこともあるそうです。
今日の作品は桂林でもトルファンでもありません。
雲南省の「玉龍雪山」です。
スケッチ(写生)は日本画において下準備というにはあまりに大きな意味を持っています。
そもそも日本という国の風土は四季がありそれは生活をするうえでも大きなキーポイントでもあります。必然的に日本の文化にも大きくかかわっています。
日本画もしかりです。
四季は自然の中に溢れています。日本画は自然の理(ことわり)を表す芸術とも言われていて、それはスケッチをすることでできる自然との対話の中で作家が体得するものだと考えられています。日本画の学びはスケッチをどれだけするかだとも言われている由縁です。スケッチは単に下絵の素材となるだけのものではないのです。
鈴木喜家さんも膨大な量のスケッチを描いてきました。
この「黄河石林」はどちらも横長のスケッチですが、上の絵でスケッチブック6ページ下の絵で4ページを繋いでいるのが写真を拡大すると見えると思います。
こんなふうにその場でつなぎ合わせても描きたくなったことがよくわかります。
作家にとっては画家として本画に対する準備であり、また画家としての修練で描いたであろうスケッチに今私たちはその場で画家鈴木喜家が場から得たエネルギーを自分のパッションとして画面に落とし込む臨場感を味わうことができます。
鈴木喜家スケッチ展ー中国紀行
2025年9月25日(木)-10月5日(日)*9月30日(火)休廊
正午-午後7時(最終日は午後5時まで)
日本画は画材の性質上その場で絵を描いて仕上げることができません。
スケッチは絵を描くうえで大変大切なものです。これから毎日のブログでその重要性はおいおいお伝えしていきます。
前回(1年ほど前)の個展でスケッチ展を開いていただいたのですが、多くのお客様がその瑞々しさに感動していらっしゃいました。まだまだたくさんのスケッチがあるとのこともう少し見せてほしいとの声う受けて今回のスケッチ展開催とうことになりました。
中国には20回以上もスケッチ旅行に出かけていることから、今回はその中国でのスケッチのみを展示していただきました。題して「中国紀行」
9月26日(金)午後6時からアーティストトークも開催します。(予約不要・入場無料)是非お出かけください。
鈴木喜家さんは金曜日は午後4時以降、あとは営業日はできるだけ在廊してくださいます。体調や天候によっては在廊できかねる日もありますので鈴木さんにお会いになりたい方は下記に連絡の上お出かけください。
052-953-1839(営業時間のみ)