
この「山内寿美展ー内胞」はインスタレーションです。
会場全体で1つの作品です。壁や床に置かれたパーツをも昨日紹介した大きな体幹のような大きな塊も会場全体でで1作品と考えますが、1つ1つのパーツは全体を把握する重要な役目も持っています。
大きな胃壁や腸壁のような塊の周りのパーツは塊には収まり切れなかった気持ちのほとばしりとも思えます。
もちろん小さなパーツも彼女が身に着けたフットカバーやマスクなどに模造真珠や模造ガラスのビーズを縫い付けています。
身に付けた過去があるパーツに嫌悪感をいだく方がいらっしゃるのは重々承知ですが皮膚の延長というコンセプトから身に着けたことがない物にビーズを付けていくという行為ではそこに汚染物質をも進化の糧にしてしまうという考えに反することになるということもご理解いただきたく思います。
生きるとは、生を引き継いでいくとは、壮絶なほどに生々しい。
きれいごとでは済まされない。そこにできれば目をそらさず、深く考えていただけたらいいのですが・・・。
