クリアな色の美しさに目を奪われ、他のものが目に入らない、最初はね。
目が慣れてくると、うるさいほどに呼びかけてくる。
話しかけるというより、呼びかけてくるの方が断然相応しい。
ちょっと黙っていてくれないかなと思うほどだったのに、いつの間にか淑やかにそこに佇んでいた。
そうなると言いたいことは何だったのかと、追いかけるのはこちらの方になっていることに気がつく。
時既に遅し、か・・・。
もうこの絵は何も語っては来ない・・・。
本当に2度と語ってはくれないのだろうか?
多分数年一緒に暮らしてみてほしい。
きっとある時、突然あなたに呼びかけてくる。
饒舌な存在であることに気付く。