
山内寿美さんにとって愛用してきた服は自分にとって第二の皮膚と言う感覚がありました。
消化器の内側の壁(胃壁や腸壁)は皮膚と地続き。
ならばそれも作ってみようと山内さんの制作の思考は広がっていく。
たまたま山内さんはポリープ体質のため定期的にファイバースコープでの検査が必須。画像を凝視してみたら思いのほかそれはきれいなものでした。(山内さん個人の感想でだれもがそう思う必要はありません)
腸壁に当たる部分は使わなくなったシーツがベースです。シーツもかつて自身や家族が使ったもの。
ハンカチやタオルも縫い込みました。汚染物質は消化器系から体内に入り込みますから、もちろん模造真珠と模造ガラスのビーズを約18000個縫い込みました。この作品、全長5m40㎝。圧倒的な作業量。環境汚染が生物の進化の力を呼び覚ましてくれるように願いを込めて。
