散華(続き)ー久野晴美木版画展

散華のために作った作品はほとんど奈良正倉院の宝物に描かれたたくさんの文様を参考にしています。

久野晴美さんは度々奈良に行かれます。ご家族の研究が古い文化を掘り起こすことだそうで、旅の道連れのうちにどんどん興味が湧いてきたようです。もともと版画は制作していたのですがテーマがそちらにどんどん寄っていったというところでしょうか。

今回の個展に向けてテーマの絞り込みをしていくうちにさらにテーマが深まった。

神獣は仏教と密接なものではない。散華は仏教とのつながりが深い。
大事な存在「仏様」が古人(いにしえびと)にとって大事な「神獣」と同等な存在かも。それなら散華(さんげ)してあげたい。どうせ散華するのなら正倉院の宝物にある吉祥文様はふさわしのではないだろうか。

久野さんなりのテーマとモチーフのセレクトでこの個展はできました。
散華は花だけではなく「瑞雲」だったり「蝶」や「蜻蛉」・・・。花も吉祥文様もおもてなし。

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