林孝子という作品ー林孝子雅羅素展

あんまり他人の年齢のことを書くとお叱りを受けるかもしれませんが、御年86歳の林孝子さんは今まで出会ったことのないタイプの人でした。

好奇心の塊のような人とはよく使われる言葉ですが、その範疇を越える人です。
これどうなっているの?どうなっていくの?
こうやったらもっといいのに。だったら私がやる。・・・・・

いつも頭はフル回転。

だからこそのスイカ皿。
孝子さんは発明家ではないから便利グッズを作っているわけではありません。
西瓜を最後までお皿の美しさを保ったまま食べたいという気持ちがあのお皿を作らせた。

たくさんの作品を作りながら楽しい場所には神出鬼没。夜中まで遊んでいても次の日朝早くから別のところにいたりする。
本当に作品作っているのかと軽く疑う人すらいるくらい。

ある日「孝子さん疲れませんか?」と聞いたことがある。しばらく考えてそれから「疲れたことないわ」と。

もうその生き方が作品。林孝子という作品だと思う。86年かけて作り上げてきた立派な作品。かっこいい。

今日は孝子さんのことを書くから孝子さん自身の写真を撮らせてほしいと頼んだら顔の前に自分の作品を持って映ってくださいました。キュートでチャーミングな孝子さんのガラス作品と林孝子本人はこの写真のようにぴったり重なるのです。

会期中毎日孝子さんは在廊しています。是非ご本人に会ってほしい。だって林孝子という作品なんだから。

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