水辺の鶴、雪原の鶴ー倉中玲個展

倉中玲さんは「跨越(かえつ)」をデカルコマニーで表現しました。

子どもの頃誰もがやったことがあるのではないでしょうか。
紙に絵具をたっぷりつけてから真ん中で折り左右対称にぺったんと絵具を付ける技法です。簡単なのに思わぬ美しい画面ができるので夢中になって遊んだ経験、ありませんか。

倉中さんは折り目を付ける方法ではなく別の支持体にぺったんしたそれを作品を描く支持体にさらにぺったんと絵の具をつけました。左右対称ではなくほぼ同じ形と色になります。絵具の量は次第に少なくなるし完全に形を写したのかと言うとそう言い切ることはできません。

似てはいるけど完全ではない。

絵に取り込んで、一方は水辺一方は雪原に見立てる。

同じ色と形が目や心を通って別のものとして捉えられる。
なんなら水も雪もH2O。
このからくりはいったい・・・。

ちょっと違えばどんどん違ってきてしまうのに「跨越(かえつ)」は可能か否か。

カテゴリーNews