高北幸矢は長く美術大学に籍を置き教育にも携わってきました。
そういうことがこの展覧会にどう関りがあるのか。
作品を制作し続けることでしか教えられないことがある。
71回目の個展なのだから、そういうことなのだろう。
そして、物の本質を見極める目を育てることが芸大の教育の中で大切な位置を占めるとしたら、この鉛筆画は教育者としての姿勢でもあると思う。
この水仙は水仙の自然な姿ではない。でも間違った水仙でもない。作家の創造・心のありようから生まれた、多分自然界にはないであろう水仙。
大学で教えていたころはこんな絵は描いていなかったっけ。ポスター三昧だったね。