オルレアンのJD-加藤茂外次展

「・・・JD」って何?
加藤茂外次さんは「女子大生」と寒いギャグを飛ばしていますがそんなわけはなく「ジャンヌ・ダルク」です。

馬に乗って凛々しく戦いに赴くジャンヌ・ダルク。
気高い心を持つ人をその当時の絵のようにエッチングで制作しました。

エッチングは私の浅い知識では銅板をニードルで線を彫ってその溝にインクを入れて紙に刷って版画にする。簡単に言えばそういう工程です。

そう、浅い知識ならそんなところなのだけど、それなら線だけの表現になるはずです。ところがよくよく見るとニードルの線では説明のつかないところがいっぱいある。一番わからないのがクレヨンで描いたような部分がある。

先ほど溝にインクを入れてって書いたけど、溝を腐食させて深さを調節することも版画の世界では技がいるらしい。
銅板だから酸に漬けて腐食させるのだけど、酸が付かないようにカバーすればそこは腐食されないということになる。建築用のクレヨンで描けば描いたところは腐食されないのでインクが入らず白く残る。白のクレヨンで描いたように見えるというわけです。これは他にもやっている作家がいるかもしれないけれど、一応加藤さんが独自に開発した技なのだそうです。
馬のお尻のあたりがその技で表現した部分です。よく見てください。

う~ん!

まだまだこれなんだろうがきっとでてくるんだろうな。

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