加藤鉦次さんは画家としてスタートラインに就こうとする頃、イタリアを中心にヨーロッパを巡り絵の勉強をしました。その時に見た植物の緑が忘れられないと言います。
その緑が描きたくて今も緑の絵具を使って絵を描きます。
日本で見る植物はあの緑と違うのだけど、絵具で緑を塗ると今もあの時の色が蘇り気持ちが高揚するのだそうです。
日本ではあの色が見られないから絵が描けないと言った明治のころヨーロッパで絵を勉強した画家たちが多くいたと言いますが、加藤さんは緑の絵具で絵を描いているとそれだけであの色を見ることができるのだそうです。
それくらい強烈な色の印象。
そしてあの頃のわくわく感を今も植物を描くことで取り戻す。